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2020.10.29 12:30

NYで増える「バブル・ダイニング」が見当違いな理由


フィスマン教授は、ダイニングバブル内の換気が悪ければ、スタッフは相当に大きな危険にさらされることになると警告している。

また、新型コロナウイルス感染症は、より高濃度のウイルスに曝露した場合、重症化するリスクがより高くなるとみられている。これは、各地で個人用保護具(PPE)が大幅に不足していたパンデミックの初期に、感染した医療従事者の非常に多くが死亡した理由とも考えられている。

安全な外食に必要なのは?


ニューヨーク市内の飲食店で使用されているバブル(ポッド)を生産しているテントメーカーの説明によれば、ポッドの上部には換気のための開口部がいくつかあるようだ。だが、ほぼ密閉されたような構造では空気の流れがほとんどなく、換気は悪いといえる。

もう一つ懸念されるのは、同じポッドが複数のグループによって使用されていることだ。客が入れ替わるたびに、完全な消毒や換気が行われているわけではない。なかには側面に開口部があり、換気がいいものもあるが、こうしてみてみると、そもそもなぜ現在の状況で、ポッドが使用されているのか、という疑問が生じる。

レストランやバーは、経営が苦しい状況にある。屋外での飲食を、より安全で、天候にも左右されないものにするより良い方法はないのだろうか?

フィスマン教授の考えでは、適しているのは「(従来からよく店先に使われているような)日よけと、ヒーター」がある屋外の場所だという。

編集=木内涼子

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