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現在ハワイ行きの定期便は、日本航空が11月末まで、全日空は2021年1月末まで運休を発表。さらに毎年12月に開催されるハワイの名物イベントで、日本から1万人以上のランナーが参加するホノルルマラソンの2020年の開催中止が発表されたばかりだ。

しかし、日本政府は一部の国や地域に限り、滞在3日以内なら自己検疫を免除する制度を検討していることが報じられている。ハワイ州は日本政府と協議を重ね、日本人のハワイ旅行を促進できる環境整備を進めているため、今後の動向に注目したい。

マスク着用など、現地規制の周知徹底が課題


最後に、現在のハワイの感染状況について紹介しよう。

2度目のロックダウン以降、オアフ島では7日間平均の感染者数と陽性率をもとに、各ビジネスや公共での活動などを、感染者が最も多い「ステージ1」から最も少ない「ステージ4」まで、4段階で細かく規制する対策を始めた。例えばレストランでの食事は、ステージ1では収容人数の50%までで同世帯の5人までがOK。ステージ2では5人、ステージ3では10人、ステージ4では25人までのグループでの食事が許可される。2度目のロックダウン終了直後はステージ1だったが、感染者数と陽性率が減少し、10月22日よりステージ2に移行している。

また、以前はハワイの感染者のほとんどがオアフ島に集中していたが、最近は別の島での感染者が増加傾向にある。人口わずか3000人ほどのラナイ島では、10月20日に感染者が確認されてから、一気に78人まで増加。27日からは外出禁止令が施行されている。さらにハワイ島では23日、新規感染者数が51人と3月以来過去最多を更新した。

今回の観光業再開の成果を判断するには、まだ十分な期間が経過していないが、まずまずの滑り出しと見てよいだろう。ただし懸念事項として、訪問客に対するマスク着用などの現地規制の徹底が不十分なことが挙げられる。

オアフ島では屋内と、屋外であっても十分なソーシャルディスタンスがとれない場合は、外出時のマスク着用が義務化されている。しかし15日の観光業再開から1週間ほどで、マスク未着用など新型コロナウイルス関連の違反者に、現地警察が8400件もの警告を出している。

ハワイ観光
ハワイ観光の現時点の懸念点とは (Unsplash)

また事前検査を受けずにハワイに到着し、自己隔離を命じられた人は、最初の1週間だけで7500人以上になったことも気がかりだ。全米では新規感染者数が10月23日と24日に2日連続で、8万人の過去最多の記録を更新。感染リスクの高い地域から、ハワイへ渡航する人がいる可能性も高い。だからこそ、訪問者のマスク着用の徹底と、自己隔離を求められた人の厳守が、ハワイでの観光業を維持するためには必須だ。

これから感謝祭やクリスマスなどのホリデーシーズンに突入し、ハワイでバカンスを楽しみたい人が増加すると予想される。経済状況を考えると、訪問客がハワイに戻ってくるのは喜ばしいことだが、これによって感染が急増しては元も子もない。訪問客への規制の徹底と、地元住民の感染予防が、今後さらに求められるはずだ。


前回の記事:ハワイ・オアフ島で再びロックダウン。夏に感染者が急増した「ある理由」

文=佐藤まきこ

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