その田ケ原の言葉通り、bar hotel箱根香山は、中心である「the bar」をエントランス正面の中央に置き、その周りを囲むように客室を配し、まるで建物全体がバーであるようなつくりとなっている。
ホテルの外観
客室数は21室で、全室眺望の良い東側に面しており、箱根の雄大な景色が楽しめる。室内もバーの内装を踏襲していて、色調を抑えた素材を用い、間接照明を最小限に配して、外の景色や自然光の移り変わりを楽しむことができるようになっている。エントランスから客室までずっとバーにいるような気分に浸ることができる。
プレジデンシャルスイート
132平米のプレジデンシャルスイートにはバーコーナーのほか、露天風呂、水風呂、プライベートサウナを配した贅沢なつくりとなっている。
もちろん1人でも楽しめる客室もあり、ステューディオはヴィンテージ調の仕上げで、コンパクトななかに重厚感のある1人掛けソファや特注の背クッションのついた広いベッド、デスクなどが揃っている。
貸切風呂のある「private spa&bar」は、特別な空間でゆっくりとお酒と温泉を楽しむ「プライベートバー」という位置づけ。脱衣ルームにバーカウンターとグラス棚が設けられているのだ。お酒を愉しむための用意のある貸切風呂はあまり見ないが、ここにはそれがある。
private spa&bar
private spa&barではお酒を楽しみながら
もちろん、通常の大浴場「spa kazan」と小浴場「spa hinoki」もあり、山の斜面に張り出すように設けられた大浴場の露天風呂から、目の前に箱根の美しい景色が楽しめる。
300種類の酒が揃っている
たっぷりと風呂を楽しんだら、部屋で飲むもよし、またバーカウンターに行くもよしだ。とにかくあとはお酒を楽しむしかない。bar hotel箱根香山のチーフバーテンダーである馬上潤は次のように語る。
「スタッフのバーテンダーの前職は、5つ星ホテルでのサービス担当、アイルランド仕込みのバーテンダー、バー好きが高じてIT業界から転職した者、クラブカルチャーに詳しい人間、旅館の仲居さんなどさまざまです。メインバーでは、ウイスキー、カクテル、シャンパン、ワインなど約300種類、ウイスキーだけでも約170種類を揃えてあります。少量ずつお注ぎすることも可能なので、いろいろとお楽しみ頂けます」