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存在が知られている藻類はおよそ30万種だが、実際にはその数は500万を超える可能性もある。それぞれが独特のゲノム配列と代謝作用を持ち、特定の生態系に適応している。藻類の養殖は容易ではなく、商業的に応用されるようになった藻類はごくわずかだ。

プロベクタス・アルギーは、食品、飲料、農薬、アニマルヘルス分野に焦点を絞っている。数年以内に、各分野の一流企業と手を組んで複数の製品を世に送り出す予定だ。

藻類業界の企業は、大手多国籍企業と提携して製品を市場に投入するのが一般的な流れとなっている。たとえば、オランダの生化学企業コルビオン(Corbion)は食品大手ネスレと、英バイオテック企業Algenuityはユニリーバと提携した。ただし、それらの企業はB2B戦略をとる一方で、持続可能性に優れた製品を求める消費者需要に大きく依存しており、環境に配慮したプロセスや将来性に重点を置いたマーケティングを多用している。

プロベクタス・アルギーは、シードラウンドを成功裏に終えた。ラウンドを主導したのは、香港のVectr Venturesで、ほかにMaropost Venturesのほか、複数のファミリーオフィス(富裕層の資産管理会社)や個人投資家が参加した。さらに同社は地元自治体からも多大な支援を得ており、49万豪ドル(約3660万円)超の補助金を得ている。

知ってのとおり、地球上の生命にとって光合成は、直接的または間接的に欠かせないものだ。藻類にはほかには見られない独特の能力があり、合成生物学によってその力をさらに発揮させることができる。気候危機に直面する時代においては、藻類の存在を無視することはできない。藻類は、私たちが排出する二酸化炭素を吸収し、これ以上ないほどの過酷な環境でも繁殖し、環境志向的でCO2を取り除く生産手段を数多く提供してくれる生物なのだ。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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