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Costfoto / Barcroft Media by Getty Images

カリフォルニア大学デービス校の最新研究により、飼料サプリメントとして紅藻を利用すると、牛の放出するメタン量が劇的に減少することが明らかになった。

さらに、飼料のコストも大幅に低下した。5カ月の期間で実施されたこの研究では、メタン減少やコスト低下といった効果が期間全体を通じて維持された一方で、家畜の健康や牛肉の質に変化は見られなかった。

紅藻由来の独自の天然飼料サプリメントを開発したブルー・オーシャン・バーンズ(Blue Ocean Barns)の支援を受けながらも、カリフォルニア大学デービス校が独立して実施したこの研究によれば、この飼料サプリメントを使うと、家畜の体重増加にマイナス影響を出さずに、農家が必要とする飼料量を14%削減できたという。

また、乳牛を用いた過去の研究では、海藻サプリメントにより牛の消化プロセスで生じるメタンの量が80%以上減少するとされていたが、今回の研究ではそれも裏づけられた。

カリフォルニア大学デービス校の研究では、147日にわたる研究期間全体を通じて、メタンの減少が維持された。この期間は、先行するどの研究よりも長い。研究対象となった牛の数も過去最多だ。

ほかのメタン削減技術を扱ったこれまでの研究では、牛の消化系がこうした飼料添加物に順応することから、時間が経つほど添加物の効果は低くなっていた。

今回の最新研究では、牛の健康や安全性に対する悪影響は見られなかった。カリフォルニア大学デービス校による研究の一環として実施された試食テストでは、参加者は一貫して、風味とやわらかさに関して好意的な評価を下した。

同様に、乳牛を対象とした過去の研究後に、ウィスコンシン州の農業協同組合オーガニックバレー(Organic Valley)本部で実施された試飲会でも、海藻による牛乳の味や香りへの影響は報告されなかった。

つまり、良いとこずくめで、どうやらマイナス面はないようだ。

解剖学的に不正確な説明がされることが多いものの、メタンの大部分は牛のげっぷにより放出される。このげっぷは、第一胃(ルーメン)での消化管内発酵の結果として出るものだ。ルーメンは、複数の胃を持つ動物(複胃動物)の最初の胃にあたり、牛、鹿、ラクダなど偶蹄目の動物以外ではほとんど見られない。彼らはこの胃のおかげで、ヒトのような単胃動物には消化できない、セルロースを含む草などの硬い植物を消化できる。

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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