「忘れられない魅力」の正体とは? 自分を印象づける効果的な方法

Wonwoo Lee/Getty Images


次に、見た目のギャップです。特別ではない日の真っ赤な口紅、いつもはクリーンなあの人のオフの日の無精髭など、「いつもと違う」という衝撃をつくってみる。日々のちょっとした遊び心のある冒険心や余裕が垣間見られたときに、予期しなかった魅力が溢れることがあるのです。

さらには、「自分だけが知っている」と思わせるような、目につきにくい所の変化に目が止まったときにも、記憶に残る違和感は生まれやすいものです。

思いがけず目にした、相手の細く長い指、何気なく書いた美しい文字。何となく知っているつもりになっていたけれど、その人のまだ知らない美しさを発見した瞬間にドキッとさせられることはないでしょうか。

私にもこんな経験があります。まだネイルサロンに通う男性が多くなかった20年以上も前から、ある大企業の社長さんが定期的に通う姿をお見かけし、不思議に思っていたことがありました。でも、ある日名刺をいただいたときに、清潔感のある指先、ほどよく磨かれた美しい爪を見て、その人の美意識や価値観を瞬時に受け取り、なるほどと感動したことがありました。

他人が気づくかどうかわからないディティールに込めた美意識こそ、ギャップの効果は絶大なのかもしれません。

「抜け感」というテクニック


さらにファッション上級者になると、一見マイナスに見えるものさえ自分への「引力」として活用します。

常識的にはここでハイヒールを履けば完璧なのに、スニーカーで外す。ハイクオリティのドレスに、あえて洗い晒しのようなラフなまとめ髪。いわゆるギャップを活用した「抜け感」というテクニックです。

コーディネートのベースとなる軸と反対に近いものではあるけれど、心地良い着心地や軽やかなイメージをバランスよく取り入れることで、コントラストを生み出し、相手に心地良い印象を強く与えるのです。

他にも、スローモーション動画のように、動作をゆっくりを見せることで、より鮮明に、より強く伝えるテクニックもあります。
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文=岡田いずみ

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