米誌の世界大学ランキング、米国が上位ほぼ独占

Photo by Maddie Meyer/Getty Images

米誌USニューズ&ワールド・レポートが発表した世界の大学ランキング2021年版では、今回も上位30校の大半を米国の大学が占める結果となった。

今回で7回目となる同ランキングは、同誌による米大学ランキングとは全く異なる視点と方法で作成されている。米大学ランキングが各校の学部課程の成果と評判を測るのに対して、世界の大学ランキングは研究成果と学術的な影響力に基づいたものだ。

同ランキングは、世界86カ国の約1500校を順位付けした。米国からは最多の255校がランクイン。次いで中国(176校)、英国(87校)、フランス(70校)、ドイツ(68校)の順になっている。

トップは昨年に引き続き、米ハーバード大学だった。また上位10校は、米国(8校)と英国(2校)の2カ国が独占する結果となった。

1位 ハーバード大学(米国)
2位 マサチューセッツ工科大学(米国)
3位 スタンフォード大学(米国)
4位 カリフォルニア大学バークレー校(米国)
5位 オックスフォード大学(英国)
6位 コロンビア大学(米国)
7位 カリフォルニア工科大学(米国)
8位 ワシントン大学(米国)
9位 ケンブリッジ大学(英国)
10位 ジョンズ・ホプキンス大学(米国)

さらに11〜20位の10校中、7校が米国の大学だった。

11位タイ プリンストン大学(米国)
11位タイ エール大学(米国)
13位 カリフォルニア大学ロサンゼルス校(米国)
14位 ペンシルベニア大学(米国)
15位タイ カリフォルニア大学サンフランシスコ校(米国)
15位タイ シカゴ大学(米国)
17位タイ ミシガン大学アナーバー校(米国)
17位タイ トロント大学(カナダ)
19位 ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(英国)
20位 インペリアル・カレッジ・ロンドン(英国)

続く30位までは以下の通り。

21位 カリフォルニア大学サンディエゴ校(米国)
22位 コーネル大学(米国)
23位 デューク大学(米国)
24位 ノースウェスタン大学(米国)
25位 メルボルン大学(オーストラリア)
26位 スイス連邦工科大学チューリヒ校(スイス)
27位 シドニー大学(オーストラリア)
28位 清華大学(中国)
29位 ニューヨーク大学(米国)
30位 エディンバラ大学(英国)

上位30校の顔触れは、多少の順位変動はあるものの、前年とほとんど変わっていない。唯一の例外は中国の清華大学で、カナダのブリティッシュコロンビア大学に代わってランクインした。変動の少ない要因は2つある。一つは、名門校では研究施設が充実し、優秀な研究者が集まっていること。二つ目は、複数の要素に基づいたランキング作成手法が変わっていないことだ。

米大学ランキングは、作成手法が毎年見直されているものの、主観的で組織の保有資産を重視し過ぎているという批判を浴び続けている。一方で世界の大学ランキングは、おおむね客観的な13の指標に基づき、大学教職員の研究の生産性と学術的な影響力を比較している。個々の指標の選択基準と重み付けに難くせをつけることはできるが、全体としてかなり妥当性のある評価方法となっている。

*フォーブスジャパン編集部注:日本からは東京大学(73位)、京都大学(125位)、大阪大学(252位)を筆頭に85校がランク入りした。

編集=遠藤宗生

ForbesBrandVoice

人気記事