コロナ対策の現金給付、米国人はどう使ったのか

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失業給付を受けていた人たちの給付金の使い道


では、失業給付を受けていた人たちは、彼らの給付金をどう使ったのだろうか。

・必需品の購入など生活費の足しにした:23.9%
・貯蓄した:23.0%
・借金返済に充てた:48.4%

失業給付を受けている人が現金給付を生活費に充てた割合は23.9%だった。先述した、現金給付の使い道に関する全体の回答結果と比較すると、失業給付を受けていた人の場合、給付金を貯蓄した人の割合は23.0%と低く(全体では36.4%)、生活費の足しにした人の割合が23.9%と高かった(全体では18.2%)。これは、パンデミックのあいだに収入がなかったことで説明がつく。

とはいえ、借金返済に充てた人の割合が48.4%と高かったことは、必需品を購入するよりも、個人的な経済事情を改善するために給付金が使われたことを示している。

個人への現金給付第2弾があった場合


景気刺激策としての個人への現金給付第2弾はあるのだろうか。実現するという保証はないが、ニューヨーク連邦準備銀行は回答者に対し、第2弾が給付された場合にそれをどう使うつもりかを尋ねている。その結果はさらに驚きだ。

・消費に充てる(寄付を含む):24.2%
・貯蓄する:45.0%
・借金返済に充てる:30.9%

この結果は、第2弾の現金給付があったとしても、かなりの人がそれを「貯蓄に回すつもり」であり、消費する割合が減る可能性を示唆している。半数近くが給付金を貯蓄してしまえば、お金は使われず景気は刺激されないということだ。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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