忖度している場合じゃない。SIRUPが提示する社会との向き合い方

アーティストのSIRUP(シラップ)


「学び」を意識的にするようになってから、音楽業界外とのつながり、そしてアーティストとしての可能性はどんどん広がっていった。
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たとえば、「HOTEL SHE, OSAKA」など複数のホテルを経営するL&Gグローバルビジネスの龍崎翔子氏の思いに共感し、彼女の関連会社であるCHILLINがリリースした、自宅が安全でない人々に向けた「ホテルシェルター(HOTEL SHE/LTER)」とコラボレーションを開始。グラミー賞ノミネートDJでもあるstarRoや、音楽エージェントの竹田ダニエルらが立ち上げたインディペンデント音楽コミュニティー支援団体「SustAim」を通じ、グッズ収益の一部をシェルターやチャリティ機関、教育プロジェクトに寄付する活動を始めた。

対面で音楽や言葉を伝えることが難しい期間も、オンラインライブも積極的に行い、ファンとの交流も大切にする。

「まさかアーティストが自由に発言できる世の中になるなんて思っていなかった。僕は音楽を通じて、同じ思いを持つ仲間を増やし、僕なりの方法でみんなを明るくハッピーにしていきたいです」
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「いま、すごくいい雰囲気がつくれているんじゃないですかね」

そう語るSIRUPの表情は、穏やかで前向きだった。

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SIRUP(シラップ)◎ラップと歌を自由に行き来するボーカルスタイルと、自身のルーツであるネオソウルやR&BにゴスペルとHIPHOPを融合したジャンルにとらわれず洗練された音楽を発信している。2017年9月に小袋成彬率いるTokyo Recordingsがサウンドプロデュースを手掛けた「Synapse」でデビュー。18年に2nd EP「SIRUP EP2」にも収録の「LOOP」がYouTubeで1800万回再生、「Do Well」がHonda VEZEL TOURINGのTVCMに起用される。19年に1stフルアルバム「FEEL GOOD」がApple Music R&Bチャートにて9ヶ月連続の1位を獲得、20年3月には最新EP「CIY」をリリース。17年のSIRUP EPから4作連続でApple Music R&Bチャート1位を記録中。今年7月に最新シングル「Online feat. ROMderful」をリリース。12月17日にはワンマンライブ企画「channel 02」をオンライン生配信 & WOWOW生中継を通して開催予定。

インタビュー・文=石原龍太郎 写真=河野 涼

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