他にも、新しいiPad、iPhone、Apple Watch、Mac製品に100%リサイクルされたアルミニウム筐体を採用し、多くのデバイスの部品に、リサイクルされた錫(すず)、プラスチック、タングステンを使用しています。
同社は、2030年までに100%カーボンニュートラルなサプライチェーンと生産ラインを実現することを宣言。この循環型社会構築に向けた取り組みは、製品を100%リサイクルされた再生可能素材だけで作るという野望とともに、同社をカーボンニュートラルへの実現へと動かす力強いきっかけのひとつとなっています。この目標を支えているのは、「デイブ」です。
アップルのiPhone分解ロボット「デイジー」がiPhoneを個別の部品に分解した後、別のアップルロボットである「デイブ」が、iPhoneの触覚フィードバックを提供するタプティック・エンジンを分解し、レアアースなどの材料、そしてタングステンや鋼などの貴重な材料を回収します。
アップルは、新たに採掘された材料と同じ品質と純度レベルでリサイクル材料を提供できるようにするため、自社のデバイスを収集するだけではなく、リサイクル業者と提携して「逆サプライチェーン」の構築も進めています。
2. シスコ
世界中のオフィスのあらゆるデスクに置かれている、シスコ製の電話。このテクノロジー企業は、今や、その多くをクローズドループプラスチックで製造しています。
「私たちは、使用済み製品が廃棄されるリニア・エコノミーから、限りある天然資源をより有効に活用するサーキュラー・エコノミーへの移行に取り組んでいます」と同社は述べています。その実現に向けた計画には、現場での機器の修理、社内での製品の再利用、再販プログラムなどが含まれています。
機器の所有者に使用済みハードウェアを返却することを奨励する、シスコの回収・再利用プログラムでは、製品の99.6%に再利用またはリサイクルを実現できているとしています。
また、シスコによると、これらのプロセスは環境に優しいだけでなく、高価な原材料や、廃棄物にかかる年間数百万ドルを節約でき、ビジネスとしても理にかなっているといいます。
3. デル・テクノロジーズ
コンピューターのハードドライブからヘッドフォンにいたるまで、「レアアース」磁石は、極めて重要な部品として使用されていながら、ほとんど知られていない部品のひとつです。採掘が難しく、高価であるため、リサイクルすることは理にかなっています。2018年、デル・テクノロジーズは多くの企業と提携し、「回収」プログラムを通じて、収集した古い機器からこれらの磁石を集めてリサイクルする「クローズドループ」プロセスを新しく構築しました。
デルはまた、サウスカロライナ州を拠点とするスタートアップ企業、カーボン・コンバージョンとともに、より軽量で低価格、そして環境に優しい、一部のノートパソコン向けの再生カーボンファイバー技術を新しく開発しました。