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オールドネイビーやバナナ・リパブリックなどを運営する米衣料大手ギャップが10月22日、今後の事業戦略を明らかにした。傘下のブランドのなかでは小規模ながら、今後の成長が最も期待できるアスレジャー・ブランド、「アスレタ(Athleta)」に特に注力する方針だという。

ギャップが発表した向こう3年間の事業計画によれば、同社はまず100カ所に、アスレタの店舗を新設する予定。また、傘下の別のブランドの店舗でも、アスレタの商品を販売する。卸売業者何社かとアスレタの提携も計画しており、来年前半には最初の1社と契約を結ぶ予定だという。

ギャップ全体の年間売上高およそ160億ドル(約1兆67000億円、2019年度)に占めるアスレタの売上高の割合は、10分の1にも満たない。だが、新たな計画により、20億ドル程度にまで増やすことを目指すという。

一方、GAPとバナナ・リパブリックは2023年末までに、350店舗を閉鎖する考え。GAPとバナナ・リパブリックはこれまで、値引きの“わな”から抜け出せないことに悩まされてきた。だが、アスレタはそうした状況をほぼ回避しており、今後も大半の商品を定価での販売を継続する。

これによりアスレタは、ギャップ全体の利益率を引き上げることにも貢献すると見込まれている。ギャップは2023年までに、アスレタとオールドネイビーという利益率の高いブランドの売上高が全体に占める比率を、70%にまで引き上げることを目標としている(現在は55%)。

パンデミックが追い風に


パンデミックの発生以来、消費者の好みはより快適な衣類を求める方向へと変化している。今年第2四半期(8月1日まで)、ギャップが運営するブランドのなかで唯一、売上高を伸ばしたのがアスレタだ。ギャップはそうした消費者の志向の変化を捉え、アスレジャー部門で先頭を走るルルレモンとの差を縮めていきたい考えだという。

アスレタは現在、約200店舗を展開。世界でおよそ500店舗を運営するルルレモンとの競争に向け、2023年まで米国内で毎年20〜30店舗、カナダを中心にその他各国で合計300店舗まで新設する計画だ。また、店舗の立地について重視するのは、郊外のショッピング街に位置し、周辺に食料品店やフィットネスクラブがあることだという。

顧客との新たな関係構築へ


アスレタの商品のなかでは、特にワークアウト用のレギンスやトップスが人気だ。だが、今後は取り扱う商品の幅も拡大していく方針。顧客のおよそ3分の1が娘と同居していることから、特に女性向けの商品に特に力を入れていくという。また、プラスサイズを展開する商品も、さらに増やしていく計画だ。

アスレタは数カ月前、実店舗と同じような販売員とのやり取りをビデオ通話で体験できる無料のバーチャルスタイリングのサービスを開始すると発表。顧客との新たな関係の構築に向けた実験的な取り組みを開始した。予約制のこのサービスを利用した顧客の購入額は、オンラインまたは実店舗のおよそ3倍になっているという。

アスレタはそのほか、フィットネストレーナーのメーガン・ループによるカーディオエクササイズのクラスのライブ配信や、五輪陸上金メダリストのアリソン・フェリックスや、NBCのニュース番組「トゥデー」の共同アンカー、ジェナ・ブッシュ・ヘイガー(ジョージ・W・ブッシュ元米大統領の娘)と対談するバーチャルイベントを行うなどしている。

編集=木内涼子

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