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Thomas Barwick / gettyimages

最近16歳になった私の末娘はある日、ひどくがっかりして家に帰ってきた。つい先日運転免許を取得した娘は今、初めての職探し中だ。その日は意気揚々と、近所のレストランのバイトに応募しに行ったが、帰ってくるなり「最悪だった」とこぼした。

「レストランに入って店長を呼び出してもらい、自己紹介をして履歴書を渡し、ウエーターの仕事を探していると伝えた」。怒りをあらわにそう語る娘に「そしたら何て?」と尋ねると、娘はこう答えた。

「店長は履歴書を見もしなかった。履歴書を突き返して、新しい人を数人採用したばかりだ、今は忙しい、と言ってすぐにどこかに行った」

正直、店長の話にはまったくもってひどいと言える部分はないし、娘はこういう形で拒絶されることを気にし過ぎているだけなのかもしれないが、私の頭から離れなかったのは、この若い店長が自身のリーダーとしての潜在性を台無しにしているかもしれないということだった。

店長は確かに無礼だったかもしれないし、娘が彼の即答を失礼だと受け止めただけかもしれない。店長は不採用にする前に、もっと時間をかけて相手のことを知ろうとするべきだったかもしれない。だが、つい最近多くの人を採用したことや、今は忙しいと言ったことはきっと、うそではなかっただろう。ただこの店長は、大きな失敗を犯した。とはいっても、それは私の娘を雇わなかったことではない。

彼が自身のリーダーとしての潜在性を台無しにしていると私が考える理由は、素晴らしいリーダーが理解するあるシンプルなスキルを見過ごしたことにある。そのスキルとは、「希望の力」だ。

希望とは何だろう? なぜ希望がリーダーシップにとって重要なのだろうか?

希望とは、ある仕事の内定や、昇給・昇進を望むことなどではなく、「可能性がある」という考えだ。希望とは、今よりも良いことが起きる可能性があることを理解すること。素晴らしいリーダーは、自分が人々に希望を与えることができることを理解している。

素晴らしいリーダーは、希望は自分の部下だけでなく会う人全てに与えられること、そして誰かに希望を与えることは仕事や昇進、昇給を与えることよりも大きくて素晴らしいもので、相手に大きな力を与えることを理解している。

もちろん娘の場合、店長は現在新人を採用していないことを正直に話すべきであり、これは適切な対応だった。しかし同時に、彼女にとって自分の印象がこの会社のイメージになってしまったがために、彼女はこの会社に二度と応募しないだろうということを理解しなくてはいけない。実際、娘は私に対してすぐに「こんな風に人を扱う会社では絶対に働きたくない。あのレストランではもう食事もしたくない」と語った。

では、素晴らしいリーダーは仕事の内外でどう人々に希望を与えるのだろうか? 以下にその方法を紹介する。

編集=遠藤宗生

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