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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

混沌のSUV界にあって、新しく斬新な印象を持つMX-3

近年、どのカーメーカーも、少なくともSUVを数台ラインアップに加えている。それにつれて、SUV市場での競争が激しくなってきている。となると、普通っぽいSUVじゃ目立たないし、売れない。個性、ユニークさ、顧客の五感をくすぐるマテリアルや話題性が求められる。

このSUVが溢れる市場に、マツダがひと味違う新車種「MX-30」を導入。スタイリング重視で遊び心がたっぷり、全く新しい価値観のこのSUVに試乗してみた。

個性、ユニークさというと、MX-30はまさにうってつけだ。そのクーペっぽいSUVのスタイリッシュな外観、「フリースタイルドア」という観音開きドア、3つの全く新しい室内の素材、マイルド・ハイブリッドのパワートレーン、そして、マツダの100周年に敬意を払う特別な素材の採用と聞くと、無視できない存在だ。忘れてならないのは、1月にマツダ初の電気自動車版としてMX-30のEV版も登場すること。

まずはスタイリング。

後ろから見た

MX-30を最初に肉眼で見た時に、そのお洒落さと意外性に驚いた。マツダのデザイン・スタッフは、「これは魂動デザインの一種」だというけど、僕から見ると、今までのCX-5、マツダ3などとは一味違う面の使い方に気付く。

MX-30の外観は既存のSUVであるCX-30のクーペ版のようなプロポーションを採用しつつ、シンプルで少し色気のあるフロントフェースや曲線は、今までと違う顧客を呼び寄せようとしている気がする。これまでの魂動デザインの筋肉質感が、たおやかになっているからだ。はっきり言って、この新デザインと室内のフィーチャーで特に女性を狙っているようだ。新しいファッション宣言を発していると言えるだろう。

なにせ、MX-30のチーフエンジニアはマツダ初の女性主査、竹内都美子。「MX-30はこれまでマツダに興味をもたなかった新しい顧客を引きつけるべく、とにかく新しい価値観を採用しよう」と指令を受けたという。

その室内に座ると、なんとお洒落なリビングルームとクールなカフェを足して二で割ったような空間になっている。特にインテリアで目がいくのは、3種類の全く新しいマテリアルを採用していることだ。ドアの上の部分には「雨に濡れてもすぐ乾く」というフェルト、シートには3色クロスと合成皮革、それに何よりも感動したのはコルクの採用だ。このコルクの初使用は奥深い。

コルクをつかったパーツ
色合いも感触も素晴らしいコルク仕様は今回の目玉のひとつだ。

文=ピーター ライオン

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