トランプ陣営は2019年以来、外部顧問料としてジョーンズ・デイに450万ドル(約4700万円)超を支払っている。
だが、ロイターが2019年1月から2020年8月31日までに届け出のあった両陣営への個人献金を調べたところ、ジョーンズ・デイに所属する弁護士2500人あまりのトランプ陣営への献金額は、合計でわずか50ドル(約5200円)だった。これに対し、バイデン陣営への献金額は9万ドル(約940万円)近くにのぼっていた。
ロイターによると、過去にトランプの法律顧問を務めたことがあるポーター・ライト・モリス&アーサー、カソウィッツ・ベンソン・トレス、モルガン・ルイス&バッキアス各法律事務所の弁護士も、やはりバイデン陣営のほうに多額の献金をしている。
法曹の政治を専門とするハーバード大学のマヤ・セン教授は以前、「弁護士はリベラルな傾向がある」と説明していた。こうした本人の政治的な立場のほか、共和党が集団訴訟や不法行為や不法行為を毛嫌いしている事情もあり、弁護士は一般に共和党候補よりも民主党候補に多く献金している。
ロイターの分析によれば、弁護士を職業とする人全体でも、バイデン陣営への献金が計2900万ドル(約30億400万円)にのぼっている一方、トランプ陣営へは175万ドル(約1億8400万円)足らずにとどまっていた。
トランプ陣営の広報担当者はフォーブスの取材に「たいしたニュースではない。バイデンの息のかかったリベラル派の弁護士たちは、バイデンのぱっとしない選挙戦を補おうと必死になっているだけだろうし、大手の弁護士事務所はどこも、どちらの政治立場の弁護士もいるものだ」と回答した。
さらに「トランプ大統領の選挙運動は、彼の大胆な指導力によって恩恵を受けている普通の米国人たちに支えられている。その支持の力で13日後、彼は大統領選に再選されるだろう」と述べている。
連邦選挙委員会への届け出によると、10月初め時点でバイデン陣営への献金総額は1億8070万ドル(約190億円)と、トランプ陣営(6310万ドル=約66億円)の3倍近くに達している。