今や全米で“konmari”ブランドを築き上げた近藤だが、実は彼女の世界的ブレイクの裏にはある人物の存在がある。
土井英司、「エリエス・ブック・コンサルティング」代表取締役だ。
土井は2000年10月、アマゾン ジャパン立ち上げ直前に入社、カリスマバイヤーとして数々のベストセラーを仕掛けたことでも知られる。独立後は数多くの著者のプロデュース、ブランディングを手掛け、出版社への企画・PR・マーケティングのアドバイス・支援も行う。まさに出版業界屈指の「ヒットの仕掛け人」だ。
最新自著『「人生の勝率」の高め方 成功を約束する「選択」のレッスン』で、近藤も参加した人気レクチャー「伝説の授業」の内容を公開した土井に、近藤との出会いと世界的ブレイクまでのストーリー、そして近藤プロデュースの革新的戦略について独占取材した。
第一印象は「小ちゃいけどガッツある人」
土井と近藤麻理恵が初めて会ったのは2008年。土井が開催した「キャッシュバック」セミナーの会場でだった。このセミナーは、リーマンショック大不況の真っ只中、高額なセミナーに投資する人が多くなかった当時、満を持して土井が無料で行ったものだ。
「今日来た人はダメです、特に初めて来た人は最悪です」。だが土井が「金を払わずに」集まった参加者たちを前にぶった一席は、こういったものだった。
「コストに対するリターンが大きければ、いつでも投資すべき。金を払う勇気がない人は、成功しないんです」
この言葉に文字通り「奮起」したのが、ほかならぬこんまりだった。彼女はその日を皮切りに、土井のセミナーに次々と参加し始める。