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近年のスタートアップ業界でよく聞かれる用語が、インシュランス(保険)とテクノロジーを組み合わせたインシュアテック(インステックとも呼ばれる)という用語だ。

創業3年のインシュアテック企業「ニューフロント(Newfront)」は10月20日、累計資金調達額が1億ドル(約105億円)に達し、直近のシリーズCで企業価値5億ドルの評価を受けたとアナウンスした。今回のラウンドは、Founders FundとMeritech Capitalらが主導した。

「ニューフロントはテクノロジーを駆使した証券会社だ」と、同社の共同創業者でCEOのスパイク・リプキンは語る。「我々は、これまでペンと紙を用いていたプロセスの多くをソフトウェアに置き換えた。それにより当社の保険担当者やカスタマーサポートは、より多くの時間を顧客サービス向上に注げる」

同社はTurboTaxと呼ばれるソフトを構築し、保険会社からの1万件の質問をシステムに取り込み、顧客とのやり取りや査定プロセスを効率化したという。

「従来の業界では、誰かが『花屋さん向けの保険はどこで手に入る?』と聞いてまわり、ようやく売り手が見つかってもその情報には多くの誤りが含まれていた」とリプキンは話す。

「当社のシステムを用いれば、過去の膨大なデータを精査し、候補となる複数の保険キャリアに見積もりを出して、最適なものを選び出せる」

ニューフロントのような企業は、顧客が保険会社に支払う保険料から一定の割合の手数料を徴収している。同社は現在、様々な業界の5000社を顧客とし、事業規模は過去2年で12倍に膨らみ、昨年は3.5倍の成長率だった。

サンフランシスコ本拠のニューフロントは現在、180人を雇用し、そこにはブローカーやエンジニア、カスタマーサポート要員が含まれている。

リプキンは、ニューフロントを設立する前に、ウォートン大学とケンブリッジ大学、スタンフォード大学のビジネススクールで学位を取得していた。その間に彼は、ブラックストーンの投資先企業で保険業務を担当したほか、不動産テック企業のオープンドアの初期メンバーとしても勤務した。

テクノロジーで保険業界を変える


そして、彼と共にニューフロントを共同創業したCTOのゴードン・ウィントローブは、MITを卒業後に、自身が立ち上げた企業のStackLeadをリンクトインに売却した経験を持つ。もう一人の共同創業者のフォレスト・ウィッテンミエールは、証券会社Sweet and Baker Insurance Brokersの出身だ。

ニューフロントの出資元のEventbrite創業者のケビン・ハーツは、現在の商業保険市場が古びたシステムで運営されており、保険ブローカーの間で断片化が起こっていると指摘する。

「地球上のすべてのビジネスは、何らかの方法でリスクを管理する必要があり、それは商業保険を通じて達成されるべきものだが、現代のこの市場は時代遅れだ。ニューフロントは、商業保険を新時代にふさわしい形にするテクノロジー企業だ」とハーツは話した。

編集=上田裕資

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