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起業家たちの「頭の中」


──組織作りについて聞かせてください。複数ヶ国にまたがる組織を運営する上で工夫されていることはありますか?

年末年始に各自に目標を立ててもらい、半年ごとにフィードバック、月1回の1on1あるいは2on1の面談を私とCXOで行なって進捗管理しています。人事評価においては「納得感」が大切なので、年末の人事評価では幹部全員が集まって議論し尽くして決めるようにしています。

ここで大切なのが「オープンさ」です。全ての社員・グループ会社が経営陣の意思決定プロセスを少なくとも見ることはできる状態を作ること。なにかを秘密にしだすと、結果的に伝言ゲームが始まり、社内政治が始まります。

具体的な例でいうと、私たちは「子会社/subsidiary」という言葉をなるべく使わないようにしています。言葉一つですが、本社側の人間は気づかずに自分たちが偉いと勘違いしてしまうことがあるからです。

私たちは、グループ会社も含めて全員が同じ目標に向けて頑張っている仲間・同僚です。もちろん役割分担はありますが、心の上では対等な同僚として接すること、オープンに接することをすごく大切にしています。

テクノロジーでマイクロファイナンスを変革する


──御社の今後のチャレンジについてお聞かせください。

私たちが目指していることはシンプルで、金融サービスを「便利にする」ことと「安くすること」の2つです。

「安くする」ことにフォーカスしてお話しすると、マイクロファイナンスの世界では、調達してきたお金に対して10〜20%が金融サービスコストとして上乗せされてユーザーに融資されています。

このコストを低くしていくことが我々の一つのチャレンジとなります。

──具体的にどのようにコストを低くしていくのでしょうか?

金融サービスのコスト構造は「お金を集めるコスト」「お金を貸すコスト」に分けられます。後者は言い換えるなら「与信コスト」です。

まず「お金を集めるコスト」から説明すると、1つの国で資金を集める際は、理論的にはその国の国債金利より少し高いくらいの水準で借入ができたら最高でしょう。借入金利は基本的に国リスクと個社リスクから成り立っています。

我々は複数ヶ国でサービスを展開しているので、理論的にはこれらのリスクを分散できるため、「お金を集めるコスト」を下げていくことができます。

「お金を貸すコスト」に関しては、ビジネスを工程で分けると、お客様のデータを集め、審査し、金融サービスを提供する過程で、ここにかかるコストのほとんどが人件費です。

テクノロジーを活用して人件費を安くしていくわけですが、マイクロファイナンスの場合、お客様のうちスマホを使っているのは10%以下、インターネットが繋がっていない人も3〜4割程度、字が読めない人も2割程度います。このため普通のやり方では、どうしても人が介在しないといけない労働集約型ビジネスなのです。

文=下平将人 提供元=DIMENSION NOTE by DIMENSION, Inc.

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