ビジネス

2020.10.22

リンクトイン村上臣が明かす、レッドブルと組み「学生イノベーター」を応援する意図

リンクトイン日本代表 村上臣


──コロナ禍で学生の就職活動がストップしたり、内定の時期がずれ込んだり、多くの影響がありました。就活市場はどのように変化したと見ていますか。

変化が非常に早かったので学生も企業側も大変だったと思います。ただ、オンライン面接や説明会が当たり前になり、地方の学生にとっては交通費や時間的なコストも減り「機会均等」という意味では一歩進みました。

そんななかで、若者は企業の対応をよく見ていると思います。柔軟に働ける職場環境や福利厚生、良いブランドメッセージが掲げられていたとしても、本当に変化に対応できているのかどうか、本質を見抜かれるようになりました。

去年から経団連が通年採用を打ち出してから、今年は歴史的な転換点となりました。ただ、就職解禁日などはこれまでの慣習として残っているので、その流れはもう少し残ると思います。ですが、優秀な人材を獲得するためには、企業側はより個人の希望に合わせて受け入れられるようにしなければなりません。

──括採用システムから通年採用に転換していくなかで、学生が自分らしいキャリアを進んでいくために必要なことは何でしょうか。

就活は会社に入るのがゴールではありません。時代の流れは早くなり、スキルは5年で陳腐化されると言われています。学生だけでなく社会人にも言えることですが、働き始めてからも自分のスキルを見直しながらブラッシュアップしたり、新しいスキルを身につけたりしないと市場価値を保てないのです。自ら成長し続ける「グロースマインドセット」を持った方が良いです。

そして学生時代に、できるだけインターンをした方が良いと思います。学校での学びのなかから興味があることについて、それと関連するような企業で働いてみるのが、もっとも現実的だと思います。スタートアップでアルバイトをするのも良いです。早いうちに仕事の現場に触れる機会があれば、現実とのギャップを知ることができます。その中で期待されていることは何かを理解した上で、自分がどうすべきかと考えることは、社会人になってからも役立つので、その癖をつけてみると良いでしょう。

──最後に、学生へのメッセージをお願いします。

リンクトインの特色は、人間らしく温かみのあるコミュニティです。ある地方の大学生が、コロナの影響で就職活動についての悩みを投稿したら、多くの社会人がアドバイスをたくさんするということがありました。ユーザーは実名で、職務経歴も登録しているので信頼性が高いと言えます。仕事に特化したSNSと考えてもらったらいいと思います。個人的な悩みや相談事を投稿すれば、思いもよらぬ出会いや手助けもありうる時代です。

もはや会社が守ってくれる時代は終わっています。自分がどう生きていきたいかを考えて、キャリアは自分でつくるしかありません。そのためには小さくても一歩動かなければ、待っていてもチャンスは来ないので、そのひとつとして「Red Bull Basement」を使ってもらえたらと思います。
Red Bull Basement

◾️「Red Bull Basement」概要

応募資格:日本の大学に通う18歳以上の学生。2020年12月10日~13日に開催予定のグローバルワークショップに参加できる人
応募方法:個人か2人1組のグループで、学内や学生生活での社会・環境課題を解決する革新的なアイデアを1分以内の動画にして公式HPにアップ。締め切りは10月25日

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聞き手、文=督あかり

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