スナップの今四半期の売上は約6億7900万ドル(約716億円)で、前年同期比52%のプラスだった。アナリスト予想は5億5000万ドルだったが、それをはるかに上回った。
損失は前年同期から12%マイナスの2億ドルだった。調整後の一株あたり利益は1セントで、これもアナリスト予想(1株あたり5セントの損失)を大きく上回った。
スナップの株価は、決算発表後の時間外取引でわずか数分のうちに20%の急騰となり、2017年に上場して以来の最高値を更新した。
現在34ドル付近をつけているスナップ株は、年初来のS&P 500の上昇率が7%であるのとは対照的に、2020年に2倍近い伸びとなっている。
DAUは前年比18%増の2億4900万人となり、ユーザーからの投稿件数も前年比25%の伸びとなった。
「コミュニティと広告パートナーに価値を提供することに注力した結果、厳しい環境の中でプラスの結果を生むことが出来た」と、現在30歳の同社CEO、エヴァン・シュピーゲルは声明で述べた。
「拡張現実(AR)の採用は以前の予想よりも早く進んでおり、多くの機会を実行するためにチーム一丸となって取り組んでいる」と彼は続けた。
スタンフォード大学の同級生であるシュピーゲルとボビー・マーフィーによって設立されたスナップは、2017年3月のIPOで約34億ドルを調達し、上場初日の終値は募集価格の17ドルを40%以上も上回っていた。
しかし、その後は予想以上の損失が積み重なり、投資家のセンチメントは衰退し、スナップの株価は2018年12月には5ドルまで下落した。株価の低迷は長引き、ようやくIPO当時の価格に戻したのは今年1月のことだった。
今回の四半期決算は、2017年の上場以降で最高の内容になったとシュピーゲルはカンファレンスコールで述べた。
スナップによると同社の主要な市場は米国や英国、フランスで、ユーザーの75%がZ世代やミレニアル世代の消費者だという。