ビジネス

2020.10.23

日本でポータブル電源は浸透するか? 中国のグローバルメーカーの挑戦

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私たち「AUKEY(オーキー)」は、現在60カ国約2億人のユーザー様から支持されているグローバルブランドとして、10年以上のハードウェア開発の経験を活かし、先端技術を用いた充電器、モバイルバッテリー、カーチャージャーなどの充電関連機器の開発・生産に力を入れている。

2005年に初めての会社をドイツで設立してから今年で15年になるが、Google x BrandZが発表する中国のグローバルブランドTOP 50に3年連続で選ばれるなど、今、世界に羽ばたくブランドへと急成長中している。

現在、応援購入サイトMakuakeで日常使いから緊急時まで使えるポータブル電源「PowerStudio」のプロジェクトを実施中だ。

なぜこのプロジェクトを立ち上げたのか、なぜ世界初公開の場所として日本を選んだのか、AUKEYの今後の展望について、開発の裏話も織り交ぜながら話していこうと思う。

2020年は、新型コロナウイルスが世界的に大流行し、最近では大型で非常に強い勢力で接近した台風10号が日本列島に直撃し、多くの停電被害が出るなど、私たちは、これまでにない困難に直面している。

そうした中で、防災に対する意識は日に日に高まっており、災害時にも活躍するポータブル電源の需要は、以前よりもずっと拡大している。

これまでポータブル電源と言うと、大きくて重いものが主流で、デザインも黒くてゴツゴツしたイメージのものが多く、特に女性や高齢者、ポータブル電源初心者には敷居が高い電化製品の一つだった。

そこで、私たちは「ポータブル電源=一部の人しか使わないもの」から「誰もが使える、使いたいと思う」ポータブル電源を開発しようと決意。そして誕生したのが、コンパクトで超軽量な、女性や年配者でも簡単に持ち運べる「PowerStudio」だ。



私たちがリサーチをする中で、よく耳にしたのが「防災用にポータブル電源を購入したいが、実際使うだろうか」という意見である。

PowerStudioはこの点も考慮し「日常使いもできる」ポータブル電源を目指し、生活空間に馴染むようデザインにもこだわった。PowerStudioのレトロポップな外見は、一見お洒落なラジカセのような風貌だ。

こんなデザインだからこそ、玄関やリビングに置いても違和感がなく、インテリアの邪魔をすることもない。普段から使うからこそ、緊急時に「使い方が分からない!」なんていうこともなくなる。PowerStudioは、ポータブル電源における防災グッズとしての新たな可能性を引き出したと自負している。

機能面においても、充電関連機器に強い弊社の技術力を注ぎ込み、ポータブル電源には珍しい、最大100WのUSB-C充電ができる設計に仕上げた。この100W PD入力と60W DC入力を同時に使用すれば、計160Wで給電することができ、約2.5時間でフル充電が完了する。

また、デュアルプロセッサーを搭載し、精度と作動速度を向上させ、電力を安定して出力できるなど、ポータブル電源を使用する上で大事な「安定性」と「安全性」を実現した。



世界初公開に、なぜ日本を選んだのか


PowerStudioは、世界中の誰よりも、日本の皆様にいち早くお披露目したく、今回応援購入サイトMakuakeでプロジェクトを立ち上げた。

日本は、世界でも地震などの自然災害が最も多い国の一つだと言われている。また、アジア人は欧米人に比べて体格も小柄だ。市場に出回っているポータブル電源は、欧米人向けに作られているものが多いかと思うが、それは、アジア人にとって不便なところもあると考えた。
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