ビジネス

2020.10.23

日本でポータブル電源は浸透するか? 中国のグローバルメーカーの挑戦

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アジア人向けに開発したPowerStudioは、防災グッズとして緊急時にも持ち運びができる大きさ・重さを追求し、押入にしまわれたままにならぬよう、生活空間に馴染むデザインに仕上げた。

日常生活では、例えば玄関にPowerStudioを置けば、家族皆のスマホや電子時計、イヤホンなどを充電することができ、ベッド脇に置けば、スマホなどの充電はもちろん、夜中に目が覚めたときにLEDライトを点灯することもできる。日本には「一石二鳥」という有名な諺があるが、PowerStudioはまさにそんな商品だ。

PowerStudioは、日本の皆様にこそ使ってもらいたいポータブル電源である。ゆえに、世界初公開の場に日本を選んだことは、弊社にとって必然であったと言える。

マクアケを選んだ理由


私たちは普段、日本の公式HP又はアマゾンで商品を販売している。Amazonトップグローバルセラーに選ばれるなどしてきたが、日本の皆様がAUKEYに期待していることは何か、どんな商品を求めているのか、改善していけることはないか等、もっと知りたいと思うようになった。そこで目をつけたのが、応援購入サイトMakuakeだ。

Makuakeでは、購入者は「サポーター」と呼ばれ、購入ではなく「応援購入」と言う。応援購入してから、何カ月も商品の到着を待ってもらうこともある。その分、一般販売予定価格よりもリーズナブルに購入できたり、日本で一番最初に商品を手にできたりするが利点が、何より、アイテムを紹介できるプロジェクト期間が長いことがポイントだ。

この間に、サポーターたちからの声に耳を傾け、交流することができる。

例えば、Makuakeのプロジェクトには「活動レポート」というものがある。ここでは、生産状況の報告はもちろん、どのようにしてこの商品が生まれたのかなど、普通は知り得ない商品開発の裏側を伝えたり、サポーターからの「こんな色があったら嬉しい」「次はこんな機能も付けて欲しい」などの声を聴くことができる、大事な交流の場所の一つだ。

弊社が求めているのは、まさにこのような交流の場だったから、Makuakeでプロジェクトを実施することにした。

今回のMakuakeプロジェクトを皮切りに、日本の皆様ともっとコミュニケーションをとり、どのような製品やサービスを求めているのかを学び、より多くの人の生活に寄り添えるブランドを目指していきたいと考えている。SNSも以前よりも頻繁に更新しているため、そちらでのコミュニケーションもいつでもウェルカムだ。

以前は外でできていた気晴らしが、なかなか思うようにできない今、家の中での時間をいかに充実させられるかは、これから先も続く重要なポイントの一つだと思う。

例えば、PowerStudioがあれば、家のベランダでアウトドア気分が味わえるベランピングが気軽に楽しめる。夏の暑い時期にはミニ冷蔵庫で冷たい飲み物を用意したり、これからの冬の寒い時期には、電気ストーブや電気毛布を使ったり、使い方は自由自在だ。

「コロナだから仕方ない」と諦めるのは勿体なすぎる、「コロナがあったって楽しめる!」そんな希望を、皆に伝えていけるような製品をこれからも作っていきたい。




陸 海伝(りく かいでん)◎1979年中国浙江省出身。2001年に大学を卒業後、ドイツに留学し、マンハイム大学で経済工学を専攻し修士号を取得。2005年には、ドイツで初めての会社を設立。その後、中国に帰国し「国が独自のブランドを開発・設計できないならば、その国は強いと見なされない」という信念の元、会社を中国を代表するブランドに成長させた。

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