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パンデミックから命をまもるために

新型コロナ対策。感染リスクを下げるために自分の生活にどれを取り入れていくべきか(Shutterstock)

「コロナ疲れ」という言葉が生まれるなど、新型コロナウイルスの感染拡大は、人びとのメンタルにも色濃く影を落としている。感染防止の3密回避や外出時のマスク着用、手の消毒、ソーシャルディスタンスなど、生活の自由が大きく制限されることにストレスを感じる人も少なくない。

個々の生活の中にうまく感染対策を取り込み、効果的に感染リスクを下げるためにはどのような思考法が必要になるのだろうか。

新型コロナウイルスから命を守るためのウェブサイト「PANDAID」を立ち上げたデザイン事務所「NOSIGNER」代表の太刀川英輔と、害虫駆除や水質検査などの環境衛生管理会社「シェル商事」代表の岡部美楠子が、聖路加国際病院「QIセンター」感染管理マネジャーの坂本史衣氏に、新型コロナウイルス感染症の予防対策についてインタビューした。

感染予防研究の最前線にいる研究者は、現在の新型コロナの状況をどのようにみているのだろうか。

「3密空間」の感染リスクは?


太刀川:前回のお話では、新型コロナウイルスの感染経路には「飛沫感染」、「接触感染」、そして状況によっては「空気感染」があり、その中でもとくに注意すべきなのは「飛沫感染」だということでした。新規感染者を増やさないためには、マスクをきちんとつけるなどして、まずは「無防備な飛沫の飛ばしっこ」を避けることが重要ですね。

一方、いわゆる「3密空間」に対して不安に感じている人も少なくないと思います。密閉空間での新型コロナウイルス感染について調べた研究などはあるのでしょうか。

坂本:ドラム缶のような円筒形の容器の中に高濃度のウイルスを入れて密閉し、数時間ごとに調べた研究があります。結果は、ウイルス量は徐々に減ったものの、数時間後も感染性のある状態で残ったことが分かっています。

また、換気の悪い閉鎖空間で、声を出し、たくさんの人が声を出している環境において、密空気感染が起きた可能性が高い事例は国内外で複数報告されています。

このような新型コロナウイルスの「空気感染」は、はしかや結核のように、開放的な空間を病原体が微粒子(エアロゾル)に付着して長距離を長時間漂い、比較的遠くにいる人にも感染する様式とは異なります。新型コロナウイルスの空気感染についてはまだわからないことも多いので、さらなる知見の蓄積が待たれます。

ちなみに、日本の場合は比較的早期に屋形船やライブハウスでのクラスターが発生したために、3密空間において空気感染がおこる可能性に早く気づくことができました。当時、科学的裏付けはまだあまりありませんでしたが、状況証拠をもとに3密を避ける対策が推進されたことは、良い判断だったと思います。

文=岡部美楠子

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