選挙直前の数日は上昇市場に? 歴史的傾向と2020年の特殊性

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2020年の選挙はどうなる?


歴史の流れに従うならば、選挙が近づくにつれ、市場はボラティリティが高まる時期に入るだろう。だが、2020年はやや特殊だ。パンデミックの影響により、経済的リスクがすでに高まっているためだ。

選挙直前の数日に市場が上昇するという歴史的パターンは、平均して存在すると言えるようだ。そして市場というものは、結果が判明したあとは、方向性を失うか、下降に転じる可能性がある。定量的データを見るかぎり、この傾向は比較的よく支持されており、異なる時期の米国と欧州の両方で観測されてきた。

とはいえ、たいていの量的トレンドがそうであるように、このトレンドが毎年あてはまるわけではない。最悪のケースでは、選挙前に市場が10%下落した例もあり、悪い結果は起こりうる。

選挙前の数日間で平均2%以上のリターンが得られるのは悪くないとはいえ、それは、選挙結果の不確実性に起因して高まるボラティリティに対処する投資家が手にする、一種の見返りともいえるかもしれない。

翻訳=的場知之/ガリレオ

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