ライフスタイル

2020.10.30 07:30

スマホ世代の若い女性が憧れ、実践する「丁寧な暮らし」とは何か

Photo by iStock.com/RyanKing999


丁寧な暮らしを意識することで、生活はどう変わったのか


丁寧な暮らしを意識しながら生活しているという3人に、今までの生活との変化を聞いてみました。
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カホさんは「私はマメなタイプではないので、SNSなどで丁寧な暮らしをしている人を見ると、いいな、憧れるな、と思います。私自身も丁寧な暮らしを意識し始めてから、日記を付けたり、イラストを描いたりして、それらをインスタグラムで公開するようになりました」と、大きなきっかけとなったSNSに自分の生活についての投稿を開始したと回答。

カホさんは部屋の空間づくりに強いこだわりを持っており、最近はアロマ関連のグッズなど、居心地のよい空間をつくりあげるアイテムを意識的に購入しているそうです。

ハルカさんの場合、今まで自分自身の容姿に対して無頓着であったことを改善したいと思ったそうです。「原料や素材にこだわっているブランドのハンドソープやピーリングマスクを買いました。また、意識高く自分磨きを続けるために姿見も購入。毎日自分の見た目と向き合うことができます」と回答しました。以前に比べ美意識がより高まったのか、化粧品以外にもファッションを楽しむために洋服を買う頻度も増えたそうです。
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自然派石鹸
photo by iStock/NataliaDeriabina

大学を卒業するまで実家暮らしだったこともあり、社会人になってから丁寧な暮らしを意識するようになったというマリナさん。動画投稿サイトYouTubeに投稿される韓国のVLOG*1やルーティン動画を見るようになったことをきっかけに、料理やサブスク*2サービス入会など、真似をしやすいことから少しずつ生活に取り入れているといいます。

マリナさんによると「私は映画のサブスクを契約しました。MERYの『憧れのQOLは、流行りのアレで叶えちゃう?5TYPEの“サブスク”で生活を豊かに』という記事にもあるように、ファッションやコスメ、お花までサブスクで楽しむことができるのでいろいろ活用してみたいです」と、丁寧な暮らしの第一歩としてサブスクを始める人が多いことにも注目しているとのことでした。

*1「Video Blog」の略称。日常の風景や出来事を撮影した動画コンテンツ
*2「サブスクリプション」の略称。代金を定期的に支払うことで一定期間商品やサービスを受けられる購買方式

丁寧な暮らしが注目されている理由


現代の若者が生きる、モノや情報が溢れる社会。丁寧な暮らしが若い世代の間で流行している背景には、SNSや動画配信サイトの普及が大きく影響しているとMERYは推測します。なぜなら、今まで見ることができなかった他人のプライベートや、知らなかった異文化にネットワークを通して触れることができるようになったからです。

特に注目したいのが「韓国」。MERY Labで以前公開したコラム「なぜU25の女の子たちは「韓国カルチャー」にハマるのか」では、通販サイトやアイドル、ドラマの流行による韓国カルチャーの流行を取り上げています。今回取材した3人のうち2人も「韓国」というワードを用いて回答していることから、若者が丁寧な暮らしを形作る上で、韓国の文化は欠かせない要素になりつつあると考えられるのではないでしょうか。

vlog
韓国にはPONY Syndromeなど数百万のチャンネル登録者を持つ人気Vloggerが多い。上写真は日常を切り取ったVlogで人気のszulnne。

また、「学生たちの間で、SDGsがこれほどまでに認知されているのはワケがある」にもあるように、環境問題や社会問題に触れる機会も多い若い世代。メディアやイベントなどでも取り上げられるSDGsという言葉は、若者の間でトレンドにもなりました。さまざまな価値観を持つようになったからこそ、今の若い女性は見た目やブランドよりも、素材や、身体・環境への優しさを優先してモノを購入している傾向にあります。結果的にライフスタイルのこだわりが増え、丁寧な暮らしにつながるといえるでしょう。

まとめ


SNSやインターネットでの発信が主流となっている現代。若い世代は、スマートフォンから画像や動画を含むさまざまな情報を獲得できます。発信の大多数を著名人が占めていた時代は過ぎ去り、身近に感じることができる一般人が動画やVLOGで気軽に日常をシェアできる時代です。

プチプラやミニマリズムなど、より実践しやすい暮らし方のコツが広まり、多くの若者の暮らしに影響しています。丁寧な暮らしに憧れを抱き、SNS上の「保存」や「ブックマーク」機能でいつか実践できるようにメモを残す人も珍しくありません。

そして、追い打ちをかけるようにやってきた外出自粛は、多くの人にとって日々の「暮らし方」に目を向けるきっかけにもなりました。今後も変化していく社会に合わせ、丁寧な暮らしを求める若者が増加していくのではないでしょうか。

文=MERY Lab

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