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2020.10.18 13:00

大人顔で地球に優しいフーディ

「ザ・ノース・フェイス」のフーディ

「ザ・ノース・フェイス」のフーディ

Forbes JAPAN本誌で連載中の『紳士淑女の嗜み』。ファッションディレクターの森岡弘とベテラン編集者の小暮昌弘が「紳士淑女が持つべきアイテム」を語る。今回は10月号(8月25日発売)より、「ザ・ノース・フェイス」のフーディをピックアップ。


森岡弘(以下、森岡):小暮さん、アウトドアファッション、大好きですよね。

小暮昌弘(以下、小暮):ええ、この世界に入ったのも1970年代のジーンズやアウトドアブランドを知ったのがきっかけです。

森岡:今回取り上げる「ザ・ノース・フェイス」はもちろんご存じですね。

小暮:もちろんですよ。「ザ・ノース・フェイス」は1966年に創業されたアウトドアブランドですが、70年代に初めてアメリカ西海岸に行ったとき、バークレーのアウトドア店で大きなドームテントを見た覚えがあります。「シェラ・パーカ」という名品のダウンジャケットを親友のために購入しました。

森岡:「ザ・ノース・フェイス」は、いまや日本でも大人気のブランドです。

小暮:ヨセミテ公園のハーフドームの北壁をモチーフにした3本ラインのロゴマークを見ない日はないくらい。

森岡:これはファッションに限ったことではありませんが、いま、環境問題や持続可能=サステナブルな社会を目指すことは地球にとっても、我々にとっても重要です。モノづくりでもそれを表現する必要があります。

小暮:アウトドアブランドならば、さらにそうしたことを意識しなければいけない。

森岡:今回紹介するのは、このブランドの環境配慮型製品の「Instinct Explore」シリーズから発表されたフーディです。アウトドアアイテムに求められる機能に加えて、環境にも優しいサステナブルな製品です。

小暮:この製品、この間、ネットのニュースで読みました。継ぎ目のない無縫製の立体的なシルエットで、適度な柔らかさとストレッチ性をもったフーディですね。背面には、SEND(送る)、JAM(詰め込む)、ROUTE(道筋を決める)といったクライミング用語が編み込まれているところがこのブランドらしい。触ってみると、ポリエステル素材がとてもドライなタッチで、気持ちがいい。

森岡:これは「ザ・ノース・フェイス」の直営店のリサイクルボックス設置店などで不要になったアパレル製品を回収し、そこから純度の高いポリエステル素材を再生成し、ハイスペックな製品へとアップサイクルするプロジェクトから生まれた製品だそうです。これを同 ブランドでは、「EXPLORE SORCE」(エクスプローラーソース)と呼んでいます。
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photograph by Masahiro Okamura | text by Masahiro Kogure fashion direction by Hiroshi Morioka | illustration by Bernd Schifferdecker edit by Akio Takashiro

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