株式市場全体が3日連続で下落する中で、ペロトンの株価は15日に約4%上昇し、史上最高値の136.43ドルで取引を終えた。アナリストらは相次いて強気の見通しを示しており、バンク・オブ・アメリカは15日、ペロトンの目標株価を150ドルに設定した。
トゥルイスト・セキュリティーズも14日、同社が1500人の一般消費者を対象に実施した調査結果を受けて、ペロトンの目標株価を115ドルから144ドルに引き上げた。同社が実施した聞き取り調査で、回答者の半数以上がパンデミック後にフィットネスクラブを退会した、もしくは退会を検討中と答えていた。一方で、55%が自宅でのエクササイズを増やすつもりだと回答した。
トゥルイストは、このトレンドがパンデミックの収束後も続くと見込んでいる。
「コロナの危機が去った後も、多くの人がジムに戻る必要を感じないと述べている。彼らが自宅での運動量を増やし、フィットネス機器を買い足すようになれば、この分野で最も認知度の高いブランドであるペロトンは強力な追い風を受ける」と、トゥルイストの担当者は述べた。
2012年創業のペロトンは、ストリーミングやオンデマンドのレッスンとの組み合わせで、フィットネスマシンを販売し、「ネットフリックスのフィットネス版」と呼ばれるようになった。
同社の株価は、昨年9月のIPO以来、右肩上がりの上昇が続いているが、今年5月には売上高が前年比66%増の5億2600万ドル(約550億円)に急増したことで、株価の爆発が始まった。9月に発表した四半期売上も172%増となり、再び予想を上回る成長を記録していた。ペロトンの株価は今年5月時点で40ドル台だったが、現在はその3倍以上の水準に達している。
Eコマースに精通したペロトンは、今年の年末商戦で売上を拡大し、今後の数カ月間でさらに巨大な利益をあげると、トゥルイスト・セキュリティーズは予測している。