世界最大の半導体ファウンドリー(受託生産企業)であるTSMCの利益はここ数年、アップルからの受注増により膨らんだと、ブルームバーグは述べている。さらに、パンデミック後のテレワークの定着も同社の業績拡大に貢献した模様だ。外部企業のデータによると、同社の売上の約5分の1がアップルからの受注だという。
創業33年の同社は、PCメーカー向けにも半導体を製造しており、テレワーク需要の拡大の恩恵も受けることになった。
台湾のカウンターポイントのアナリストのBrady Wangは、「在宅ワークのトレンドは、PCメーカーらに大きな追い風をもたらし、高いパフォーマンスを実現する半導体の需要も伸びた」と述べた。
TSMCは第3四半期の売上を112億ドルから115億ドルと予想していたが、実績はそれを大きく上回る121億ドルだった。
同社のCFOのウェンデル・ファンは声明で、「当社の先端的テクノロジーや様々なニーズに特化したソリューションは高く評価されており、5G端末や高性能コンピューティング、IoT機器向けの需要の高まりを受けて、第3四半期は好調な結果を残せた」と述べた。
TSMCは、製造プロセスを改善し、少ない消費電力で安定的な動作を実現する半導体を生み出すことで、受注を伸ばしている。今四半期の同社の売上の61%を、アドバンスト・テクノロジーと呼ばれるカテゴリが占めていた。
カウンターポイントによると、アップルはTSMCの最先端プロセスの顧客だという。