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Jacek Kadaj/Getty Images

ホテルや多世帯住宅内の部屋の短期レンタルを手がけるスタートアップ「Kasa Living」が、3000万ドル(約31億6000万円)のシリーズB資金調達を実施し、ソフトウェアの増強やオペレーションの合理化を図ろうとしている。同社は昨年のシリーズAで2000万ドルを調達していた。

「Kasaのテクノロジープラットフォームは、この分野のオペレーションの課題を解決していく」と、今回のラウンドを主導したRibbit CapitalのNick Shalekは述べている。同社のシリーズBには、RET VenturesやZigg Capital、FirstMark Capital、Allegion Ventures、 BoxGroupらも参加した。

Kasaは2016年に、不動産グループKKR出身のRoman Pedanがスタンフォード大学のビジネススクールに在学中に立ち上げた企業だ。Pedanによると当時は、エアビーアンドビーの人気が高まっていたが、民泊サービスでの顧客体験は物件やホストによって良い場合もあれば悪い場合もあることが課題だと感じていたという。

「エアビーアンドビーには信頼感が欠けていると感じた」と彼は話す。

Pedanはホテルやアパートの空き部屋を活用し、安価だが標準化されたサービスが受けられる短期宿泊サービスを立ち上げることにした。Kasaの宿泊費は1泊130ドル程度となっている。

Kasaはまず、サンタクララのアパートのオーナーと交渉し、4部屋を借り受けてテスト版を開始した。その後、同社は2018年の末には6都市で100室を運営する規模に拡大した。

現在は35都市で1000室近くを運営し、年間の予約件数は10万件に達している。年間売上は約3000万ドルに到達したが、黒字化はまだ達成できていないという。

Pedanによると、新型コロナウイルスのパンデミックは同社に追い風をもたらしたという。人々は都市の中心部以外で短期レンタルが可能な物件を探しており、Kasaの顧客の中心はビジネスユーザーや家族たちだという。

Kasaはエアビーアンドビーなどの大手から、巨大な市場の一部を奪おうとしている。CBREのマネージングディレクターのMark VanStekelenburgは、今年2月のレポートで、「住宅の短期レンタルの市場規模は、年間1150億ドルに達している。その結果、伝統的なホテル事業のバリューは縮小しつつある」と述べていた。

都市部における住宅の短期レンタルビジネスは、既に飽和状態に向かいつつあるとの見方もあるが、Kasaは今後、さらなる成長が見込めると考えている。

編集=上田裕資

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