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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

X3 xDrive30e

BMWは野心的なカーメーカーだ。2023年までになんと「25台」の電動車を出すと確信している。もちろん、その電動車とは、i4という完全な電気自動車もあれば、330e、530e、そして今回試乗する「X3 xDrive30e」というプラグイン・ハイブリッド仕様(PHEV)も含まれる。

実はこのPHEV仕様をローンチすることによって、3代目X3のモデル・ラインアップには4つのパワートレーンを提供することになったわけだ。つまり、ガソリン、ディーゼル、EV、それに今回のPHEVのチョイスから選べる。これらを可能にしたのは、どのパーワートレーンにも対応できるBMWの専用CLARプラットフォームの採用のおかげだ。「X3 xDrive30e」というバージョンがX3モデルに加わることによって、すでに4つのパワートレーンを販売しているメルセデスベンツとアウディに並んだことになる。

今回は当然ながら、そのPHEVの話に集中する。

さあ、デザインはどうだろう。ボディをよく見ても、xDrive30eと他の仕様との差がわからない。細かくいえば、見分けがつくのは、左フロントフェンダーの充電ポートの蓋の有無ぐらいだろうか。ホイールやフロントのエアインテークは多少違うけど、デザインオタクでないと差が見えないはず。僕は今回乗った「Mスポーツ」仕様だったから、そのバッジの有無でわかるぐらいだろうか。

横から見たX3

でも、デザインで左右される顧客はいないと思う。このxDrive30eに惹かれる理由はなんと言っても、PHEVのパワートレーンだ。同車のパワートレーンは、2リッター直列4気筒ガソリンターボと、電気モーターのコンビで構成されている。エンジンは、最高出力184ps、最大トルク300Nmと「X3 xDrive20i」から引き継ぐユニットで、8速ATが組み合わされている。その中に内蔵されている電気モーターは最高出力109ps、最大トルク265Nmと力あるパワーソースなので、合計で292psを発生する。そのおかげで、0-100km/hの加速は5秒とかなり速い。12kWhのバッテリーを積んでいるので、最大44kmのEV走行が可能だとか。燃費は11.8km/LだとBMWはいう。

しかし、電気だけで走行するEVモードができるのに、リアのラゲージスペースを犠牲にしている。バッテリーを収納するフロアが8cmほど高くなっていて、X3ガソリン仕様に比べて100リッター少ない450リッターと減っている。

インテリアは当然、他のX3兄弟車に良く似てはいるけど、ガソリン車と違うのは、PHEV専用にデザインされたメーターパネルや、3つの走行モードを変更する「eDrive」ボタンがセンターコンソールに配置されてるところだね。スタートボタンを押すと、デフォルトで選択されるのは電気だけで走行する「MAX eDrive」モードだ。繰り返して書くけど、EV走行だけで最大44km走れる。そしてバッテリーが空になったら、エンジンがスムーズに自動的に作動して、バッテリーをチャージしてくれる。

運転席

EVモードでスロットルを元気良く踏むと、xDrive30eは静かに、そして素早く動き出す。しかし、モーターだけで駆動するので、加速は瞬間的だ。エンジンが作動しても、もちろんクイックだ。一般道でも、高速道でも、どの場面でも、その4WDシステムを通じてパワーを路面に伝達するので、車重2090kgにもかかわらずコイツは速い。ところが、急加速したい時は、パンチ力がいまいちフルに出ない時もあるけどね。

文=ピーター ライオン

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