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ビッグヒット創業者 パン・シヒョク(Korea Exchange via Getty Images)

Kポップ界を代表する男性グループ「BTS(防弾少年団)」の所属事務所のビッグヒットエンターテインメントが10月15日、韓国証券取引所に上場し、時価総額が11兆ウォン(約1兆円)に膨らんだ。

ビッグヒットは713万株の新規発行株式から9630億ウォンを調達しており、同社のIPOは2017年にセルトリオン・ヘルスケアが1兆ウォンを調達して以降で韓国最大の規模となった。

機関投資家から1100倍以上の応募が殺到した今回のIPOで、ビッグヒット創業者のパン・シヒョクは韓国で最新のビリオネアとなった。現在48歳のパンは発行株式の約48%を保有しており、フォーブスは彼の保有資産を32億ドル(約3370億円)と試算している。

BTSの7人のメンバーも株式を付与されており、彼らの資産額も跳ね上がった。

ビッグヒットのメガ上場は、新型コロナウイルスの第2波の中で実施された。BTSは今年3月、パンデミックを受けて全てのライブコンサートを延期していた。2019年に彼らが実施した8カ月に及ぶワールドツアー「Love Yourself」の売上は、1億9600万ドルを記録した。

BTSの成功により、ビッグヒットは韓国で最も高収益な芸能事務所に成長した。2019年の同社の売上は5億700万ドルで、純利益は6300万ドルに達し、K-POP界の「ビッグ3」として知られるSMやYG、JYPエンターテインメントらの3社を超える規模となった。

ビッグヒット創業者のパンは、2005年に同社を創業するまではJYPで作曲家を務めていた。初期のビッグヒットは、ボーカルグループの「8Eight」や、JYPと共同でマネジメントを行った4人組ボーイズバンド「2AM」を成功させた。

2010年にパンは、BTSの最初のメンバーとなる当時15歳のラッパーだったRMと契約を結んだ。BTSは、キャッチーなビートや社会問題を探求した歌詞、SNS上の存在感の強さで人気を拡大し、世界中でファンを獲得していった。

2018年、BTSのアルバム「Love Yourself: Tear」は米国ビルボード200のアルバムランキングで、発売初週に1位を記録し、韓国人アーティスト初の快挙を達成した。その翌年に彼らは、3枚のアルバムを全米1位に送り込んだが、これは25年前にビートルズが達成して以来の偉業だった。

2016年から2019年にかけて、ビッグヒットの年間売上は1500%以上の伸びとなり、純利益も同期間で8倍に跳ね上がった。しかし、現在はライブイベントの開催が中止されているため、その勢いを維持することは難しい。

現代自動車証券のアナリストは以前、今年のビッグヒットの売上を6億1600万ドルと予想していたが、4月に2億7700万ドルに引き下げていた。

パン・シヒョクのいとこで、オンラインゲーム企業「ネットマーブル」創業者のパン・ジュンヒョクもビリオネアとして知られ、保有資産は28億ドルに達している。ネットマーブルはビッグヒットの初期出資元であり、発行株式の20%を保有する大株主だ。

編集=上田裕資

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