ビジネス

2020.10.15

エリート層による社会貢献の矛盾 NPOは幻滅し始めている?

Photo by Justin Sullivan/Getty Images


世界を救う 「マーケットワールド」


ギリダラダスは、既得権益を享受している世界の支配的なエリート層を「マーケットワールド」と呼んでいる。主に、チャリティーやアカデミア、メディア、政府系機関、シンクタンクに所属する意識が高いビジネスパーソンから構成されている。

彼らは、世界経済フォーラム年次総会やTED、SXSWなどの場で交流し、慈善事業に関するアイデアを共有すると同時にネットワークを広げている。

世界を救うIT起業家たち?

ビル・ゲイツ:マイクロソフト共同創業者。妻のメリンダと共に、慈善団体「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」を創設。世界の貧困対策のためにもポリオやマラリア撲滅を訴え、研究や製薬開発に多大な寄付をしている。

マーク・ザッカーバーグ:フェイスブック共同創業者。妻のプリシラ・チャンと共に、慈善団体「チャン・ザッカーバーグ・イニシアチブ」を創設。教育改革や人権活動、科学の促進まで幅広い分野に寄付している。

マーク・ベニオフ:セールスフォース・ドットコム共同創業者。慈善活動家である妻のリンと共に、地元サンフランシスコの困格差の解消や医療の拡充に取り組む。アクティビストCEOとしても積極的に発信する。

ジャック・ドーシー:ツイッター共同創業者・スクエア共同創業者。慈善活動や社会貢献に慎重な姿勢をベニオフらに批判されていたが、新型コロナウイルス・パンデミックを機に一転、慈善事業活動を公にした。

文=井関庸介 / フォーブス ジャパン編集部

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