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4. クレームを笑いに変える上級テクニック「ネタクレーム法」


機内食は肉料理や魚料理など、何種類かの料理を選べるようになっているのが一般的です。お客様には順番にミールチョイスを伺っていくのですが、人気のあるものは品切れになってしまうことがよくあります。

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あるCAはお食事の選択ができなくなってしまい、お客様にお断りに伺ったところ、「いいですよ」と笑顔で受け入れてくださったうえで、「僕いつも断られちゃうんだよね。これで3回連続!」と笑顔で言われたそうです。それを聞いたCAは「そうだったのですね。大変申し訳ございませんでした」と謝罪しつつも、つい一緒に笑ってしまうような和やかな雰囲気だったといいます。

言っている内容としては「3回連続ミールチョイスを断られた」ということで、普通にこれを伝えたらクレームになってしまうような内容です。しかし、それをネタとして笑いに変えることで相手にクレームとは思わせない、その場の雰囲気を壊さないという、とても高度なテクニックです。

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ちなみに、担当したCAはすぐに引き継ぎシートにその旨を記載し、次回はお断りをすることがないように伝えたそうです。

以上、4つの手法をご紹介しましたが、クレームとご意見の違いをつくるのは、そこにどのような感情がのっているかというところにあります。

怒りの感情とともに意見や要望を伝えるとクレームと受け取られるのに対し、これらの例のようにフラットな状態や笑いを交えて意見を伝えてくださると、同じことを伝えたとしてもクレームとは受け取られません。

自分が我慢することなく、相手に嫌な思いをさせることもなく意見を伝えるために、「そよ風法」「クエスチョン法」「シグナル法」「ネタクレーム法」の4つの手法を活用してみてください。

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清水裕美子◎日本航空(JAL)の客室乗務員として国際線ビジネスクラス、ファーストクラスなどを含め約5年乗務する。退職後はCA流美容コンサルタントとしてセミナー、メディアなどで活動するほか、日本初のCAが発信する総合情報サイト「CA Media」を立ち上げる。All Aboutビューティー担当ガイド。最新の著書は、『ファーストクラスCAの心をつかんだ マナーを超えた「気くばり」』(青春出版社、2020年7月刊)。

文=清水裕美子 編集=石井節子 サムネイルデザイン=高田尚弥

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