夢のマイホームは「3Dプリンターで」。世界に先がける事例に学べ

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施工手順に革命を 今いるのは「昔々......」の書き始め


指揮を取るイノベーターのフランキー・トリシェ氏は、3Dプリント技術を駆使した本プロジェクトの主な目的を、今回の建築ソリューションを確実に主流なものにして、あらゆる集合住宅に適用可能にすることだと述べている。また、この発想が建築業界に好ましい影響を与える可能性があると確信している。「2000年もの間、典型的な施行手順が変わることはなかった。私は、あらゆる面でこの施工手順に革命を起こしたかったんです。『今、我々がいるのは物語の冒頭部分。『昔々……』と書き始めたところだ』と言っているのは、そういう理由からです」。



この家には、ノルディーヌ・ラムダニスさんと妻のノウリアさん、そして3人の子どもたちが暮らしている。ノルディーヌさんは、本プロジェクトについて次のように語っている。「今回のプロジェクトに関われたことを大変光栄に思います。以前は1960年代に建てられた公営アパートの一区画に住んでいましたが、私たちの暮らしは大きく変わりました。庭つきの戸建て住宅で暮らせるなんて、本当に夢のようなすばらしい体験です」

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最初のステップである設計は、経験豊富な科学者と建築家のチームが手がけた。設計が完了すれば、あとは3Dプリンターの出番だ。床から壁へ、上に向かって層状に出力していく。出力後は建築業者が窓、扉、屋根を取り付ける。身体に障害のある人向けに管理をデジタル化したこの家は、環境にきわめて優しい構造になっているのだ。

(この記事は、英国のテクノロジー特化メディア「Wonderfulengineering.com」から転載したものです)

翻訳=神原里枝 編集=石井節子

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