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I cover retail, fashion, consumer behavior and consumer products.

Edward Berthelot/Getty Images/Getty Images

大手の超一流ブランドはこれまで、自社ブランド品の中古品販売(現在では「リセール」と呼ばれることも多い)には後ろ向きだった。一流ブランドには、リセールビジネスを避けるもっともな理由があった。リセールは高級ブランドを、いわば食いものにする。大幅に低い価格で販売することで、ブランドの高級感と格式が損なわれ、ビジネスの生命線である新品の販売が減る可能性もある。

大手ブランドが二の足を踏んでいたことで、「スレッドアップ」や「ザ・リアルリアル」などの中古品販売プラットフォームがネット上に出現した。地域のリセール店による局所的な家内産業だったものが、全世界のオンライン・オーディエンスを対象とするビジネスになったのだ。

それらのプラットフォームは大きな影響を及ぼしてきた。新品を正規価格で買う余裕がなく、中古品や年代物の購入を恥とは思わない若い世代の消費者がオンライン・リセールに大挙して押し寄せ、ビジネスが飛躍的に成長した。

オンラインだけではない。パンデミック以前から、メイシーズやノードストロームといった老舗の小売業者は、リセールに対する消費者の関心を利用しようと、店舗内にリセールショップを開設していた。また、持続可能性に関心を持つ消費者も、中古品購入は環境への悪影響を生み出さないことから、精神的な満足感を得ていた。

だが、中古品販売市場にはダークサイドもある。高級ブランド品は、リセール市場といえどもきわめて高価格になるため、販売システム内に偽造品がまぎれこむのだ。とりわけ、ハンドバッグなどの利益率の高い商品では、そうしたマイナス面が目立っていた。

筆者も、ザ・リアルリアルで購入した3600ドルのクリスチャンディオールのバッグが偽造品だったという経験をしたことがある。バッグが高価であるがゆえに、偽造品製造業者が次々と偽物をつくり、何も知らない消費者に売りつける動機が生まれているのだ。

バッグには多くの種類があり、細部もさまざまに異なるため、製品に関する豊富な知識を持つブランド直営などでないかぎり、どのような販売プラットフォームであれ、偽造品を残らず排除するだけの専門知識を持つことは難しい。そのせいで筆者は、あれほど高価な有名ブランドの偽造バッグを買う羽目になったというわけだ。

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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