地元紙オレンジ・カウンティー・レジスターなどが報じたこの件について、同州では現在、詳しい調査が行われている。州政府関係者によれば、これは州法に違反する行為だ。
同支部の関係者は10月9日、“公式”のものであることを示すラベルが貼られたドロップオフボックスの前に不在者投票(郵便投票)用の用紙を持って立つ写真をツイッターに投稿。「自らの役割を果たし、期日前に投票…投票するのに便利な(ドロップオフボックスの)場所を知りたい方は、私にダイレクトメッセージをください!」とコメントした。
このツイートはすでに削除されているが、同州議会のハーリー・ロウダ下院議員(民主党)がリツイート。有権者に対し、このドロップオフボックスは「フェイクであり違法」であるため、「オレンジ郡が設置したものだけを使用するよう」呼びかけている。
カリフォルニア州では2016年に成立した州法によって、有権者が指定した第三者による不在者投票の用紙の提出が認められている。そのため、民主党の同州支部は「投票パーティー」を開催。集まった人たちが記入した用紙を党のボランティアが預かり、まとめて提出している。
共和党の州支部は今回、この同じ法律を根拠として、自らドロップオフボックスを設置したという。共和党全国委員会は、「民主党の同州支部は自党への票についてのみ、“票の収穫”を行っても問題がないと考えている」と批判している。
一方、オレンジ郡の有権者登録事務局のニール・ケリー局長は、「われわれはこの問題に関する調査を進めている。州務長官も、非公式のドロップオフボックスは州法に違反するとの指針を示している」とツイート。
さらに、第三者による用紙の回収と提出は認められているものの、「有権者は、自らに代わって投票用紙を提出する代理人を指名する必要がある」と説明している。
同州のアレックス・パディラ州務長官は米紙ワシントン・ポストに対し、「非公式のドロップオフボックスを設置すること、特に公式のものが設置されていない地区にそれらを設置することは、有権者の誤解を招くだけでなく、州法に違反する行為だ」と述べている。