米ツイッター、選挙控え誤情報対策を強化 トランプ関連の混乱警戒

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米大統領選が迫るなか、米ツイッターは選挙について誤った情報が拡散するのを防ぐため、一連の新たな対策を発表した。

結果が判明する前に勝利を宣言したツイートに警告を表示するほか、リツイートする際にはユーザーに自分のコメントを書き込むように促す。共和党から再選をめざすドナルド・トランプ大統領自身によるものを含め、不正確な情報が増幅されて選挙後の混乱や暴力につながるのを防ぐ狙いだ。

ツイッターの9日の発表によると、州の選挙管理当局による公式発表か、少なくとも2つの信頼できる報道機関による当確報道を待たずに、立候補者を含むユーザーが先走って勝利を主張する投稿をした場合、そのツイートにラベルを付ける。

また、暴力をあおったり、大統領選や議会選をはじめとする選挙への干渉を促したりしたツイートは削除する。

ツイッターは、トランプの多くのツイートを含め、選挙や新型コロナウイルスについて誤った情報を含む政治家などのツイートには、すでにラベルを付けている。今回、さらに対策を強化し、こうしたツイートは「いいね」やリツイート、リプライができないようにする。文脈を付け足して引用することは可能だ。

誤った方向に導く情報を含んでいるというラベル付きのツイートをシェアしようとしたユーザーには、そうする前に、より信頼性の高い情報に誘導するプロンプトを表示する。

10月20日から「少なくとも」11月3日の投票日の翌週末まで、ユーザーに対して、ほかのユーザーのツイートは、自分のコメントを付けずに直接リツイートするのではなく、引用するように奨励する。真偽が確認されないまま情報が拡散するのを防ぐとともに、ユーザーに「なぜそのツイートを広めようとしているのかを考えてもらう」ためだ。

このほか、自分がフォローしていないアカウントによる「いいねされている」と「フォローされている」のおすすめもしないようにし、「トレンド」も追加の文脈を含むものしか表示しないようにする。
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編集=江戸伸禎

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