経済・社会

2020.10.15 08:30

「本当にすごい公務員」は何を実現したのか 圧倒的な成果を生んだ13人

metamorworks/Shutterstock.com

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地方公務員が、「本当にすごい!」と感じた地方公務員を推薦する「地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード」が、今年も開催された。

本アワードは2017年から毎年開催され、今年で4度目。群馬県、千葉県、静岡県、石川県、岐阜県、大阪府、兵庫県、岡山県、島根県、福岡県、沖縄県から計13名が受賞し、これまでの受賞者は50名にのぼる。

協賛・後援には、電通やPR TIMES、LIFULL、NECソリューションイノベータ、Jリーグなどが名を連ね、志の高い公務員と志の高い企業団体がつながる場にもなっている。

毎年、受賞者の傾向は異なるが、今年の13名の受賞者を大別すると、地方創生のような「地域の活力を高める仕事」、水道や債権回収など「地味だけれども住民を支える仕事」、そして、教育のような「こどもを支援する仕事」の3つとなる。

そんな13人のすごい公務員たちを簡単にご紹介させていただく。

「巻き込み力」で地域を活性化


地域に大きなインパクトを与えたのは、「電通CP塾賞」も併せて受賞した島根県邑南町の寺本英仁だ。過疎化の影響で近隣の市町村では飲食店が激減しているなかで、10年間に44人の料理人を受け入れ、町立の「食の学校」などで3年間の研修を実施。7件の飲食店の開業を実現した。

また、地域の人たちに出資、応援を依頼し、料理人が0円で開業をできる「0円起業」のスキームを確立させた。この取り組みで、寺本は地域おこしのトップランナーとして、NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」でも取り上げられた。

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邑南町の寺本英仁さん

同じく地域に大きく貢献したのは、石川県能登町役場の灰谷貴光だ。地域の過疎化が続くなか、自らがイカの被り物をかぶり、前面に立ってさまざまな手法で「まちおこし」に挑戦。東京大学や関西学院大学、金沢大学、北陸大学、さらにはリクルート主催の合宿型フィールドワークを巻き込むなど、能登へと人を呼び込んだ。学生との商品開発にもこぎつけ、新商品を生み出し、販売した。

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能登町の灰谷貴光さん

千葉県流山市の河尻和佳子は、「母になるなら、流山市。」「父になるなら、流山市。」というキャッチコピーで市の知名度を飛躍的に高め、人口増加に繋げた立役者だ。

河尻は流山に住むことに誇りを感じられるように、市民と一緒に「まち」を盛り上げる活動を進化させ続けている。

そんな功績もあってか、市民がアワードの受賞を願って過去の河尻の活動や出来事をまとめてアピールした。公務員は市民から批判が集まることも多いのだが、こうした支持を集めるのは異例とも言える。

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流山市の河尻和佳子さん
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文=加藤 年紀

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