キャリア・教育

2020.10.16 08:00

世界のロボットコンテストで入賞した高専生はなぜスタートアップを選ぶのか


筆者も20代前半でシリコンバレーのスタートアップで研鑽を積んだ。大学を卒業して大企業に務め、安定した暮らしを送る選択肢もあったが、後悔はしていない。

シリコンバレーのスタートアップでは、まずインターン生として品質管理を担当した。地道な下積みを経て、最後には製品全体の管理責任者であるクリエイティブ・ディレクターを勤めた。それらの経験は一生の財産だ。

今はまだ地域商社やスタートアップといった環境で自己研鑽していきたいと思っているが、将来的には自分の知識や経験を生かして大企業で世界全体の社会課題の解決に取り組んでいきたいとも考えている。



目の前に面白いことがあったら、やる


これからの時代は履歴書や肩書などに左右されない「個」の時代になってくることは間違いない。自分の人生設計を描いていまどの環境に身を置くことが最も自分の潜在能力を発揮しできるるのかを判断基準にすると良いだろう。

「アグリスト(高辻が所属している農業スタートアップの会社)がこのまま成長すればもっとやりたいことができる。自分で農業をやりはじめるかもしれません。全部自動化して農業をやることも可能です」と高辻は言う。

可能性は自分で広げられる。ロボットいじりが大好きだった少年は他人軸ではなく自分軸の人生を切り拓きはじめている。

文=齋藤潤一 写真= Yuta Nakayama

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