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Photo by Jabin Botsford/The Washington Post via Getty Images

トランプ大統領は昨年11月、ウォルター・リード医療センターの医師とスタッフらに対し、彼のケアを行う前に機密保持契約書(NDA)に署名するよう要求したと、10月8日のNBCニュースが報じた。

大統領専属医のショーン・コンリー医師とトランプ政権のメンバーは、大統領の新型コロナウイルスの診断に関わる情報を隠蔽しているとの疑惑が持たれている。

NBCによると、少なくとも2人の医師らがNDAへのサインを拒否し、トランプのケアを行うことを許可されなかったと、複数の関係者が話したという。ただし、大統領が今回の治療を受ける際に、彼が前回と同様に医療センターの医師やスタッフらに、NDAへの署名を求めたかどうかは不明という。

ホワイトハウス副報道官のジャッド・ディアはNBCの取材に、 全ての医師はHIPAA(医療保険の携行性と責任に関する法律)のルールに基づき、患者の情報を守る義務があると述べ、大統領のケアにあたる医師に遵守が求められた、それ以外のいかなるガイドラインについてもコメントしないと述べた。

コンリー医師は記者発表の場で、複数回にわたり、「HIPAAの下では、医師は患者の同意なしに患者の個人的な健康情報を開示することは禁じられている」と話していた。

大統領の主治医であるコンリー医師は10月4日、大統領が2日に酸素補給を受けたと記者団に説明したが、3日の時点ではそうした治療処置は行っていないと述べていた。酸素補給に関する質問をなぜ避けるのか、と問われたコンリー医師は、「大統領の前向きな姿勢を反映しようとしているからだ」と話していた。

「私は大統領の症状に関する推測を別の方向に導くような、いかなる情報も開示したくない。我々が何かを隠しているかのような推測が広がっているが、それは必ずしも事実ではない。実際のところ彼は元気だ」とコンリー医師は話していた。

しかし、3日にコンリー医師が大統領の容態について楽観的な見通しを示した数時間後に、ホワイトハウスは、「大統領の健康状態に詳しい筋からの情報」として、「大統領の過去24時間の容態は非常に懸念すべき状態にあり、今後の48時間は慎重な配慮が必要になる。現状では快方に向かっているという確証は得られていない」と述べていた。

開示情報はトランプが取捨選択している


トランプ大統領が3日に医療センターに搬送される前に、酸素補給を受けていたとの情報が明るみに出た後、ホワイトハウスのマーク・メドウズ主席補佐官は「大統領は既に重大な局面を乗り越えており、今後の48時間が回復に向けての山場となる」と述べていた。

コンリー医師は、大統領の診断のタイムラインや、補助酸素が与えられたかどうか、肺の状態など複数の事柄について言及を避けてきた。

ホワイトハウスは、コンリー医師からの治療や回復状況に関わる最新情報を開示する際に、その情報が、コンリー医師が大統領の許可を得て開示したものだという注意書きを添えている。その結果、情報の開示にあたり大統領がどの程度のコントロールを行ない、どのような取捨選択を行っているのかという疑問も生じている。

編集=上田裕資

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