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0歳からの「お金の話」


すると、そこから読み取れたことは、感染を避けるために、飛行機や新幹線などは使わず、自家用車で近場への旅行をする人と、比較的お金に余裕があり、補助の上限まで使える1泊4万円以上のホテルに泊まれる一部の人に、「Go To トラベルキャンペーン」が多く利用されているということだ。

東京が追加されることで、この傾向に変化が生じるかは私も楽しみに結果を待っているところだが、やはり一部の人に効果が偏るような政策は、時として不満も生じさせるだろう。

そこで、公平な政策としては、今年の年央に実施された定額給付金が挙げられる。当初こそ世帯の所得制限を設けるとの話だったが、国民の声が届いたのか、最終的には一律給付となった。

一律給付は多くが預金に回るから意味がないとか、本当に困っている人以外にもお金が渡ってしまい不公平だなどの反対意見をよく目にするが、それはおかしな意見だと私は考えている。

前出の実質消費支出のグラフを見てほしい。これがもう1つのポイントだが、6月だけマイナス幅が一瞬改善している。これは定額給付金によって家庭用耐久財など、比較的高価なモノにお金が向かったことが表れている。また、預金に回ったお金も将来の消費の原資になるわけであり、それが全く効果がないというのは理解しがたい。

最近では、元経済財政担当相の竹中平蔵氏(パソナグループ会長)の発言が発端で、ベーシックインカムについての議論が活発だが、賛成か反対かというゼロイチの議論が目立っている。

実際にやってみないとわからないことが多いため、まずは試験的に導入をしてみるのもしていいだろう。何かしらの条件が達成されるまでは、毎月定額給付金を行ってもいい。

最後に、再度の定額給付金や試験的な毎月の現金給付以外にすべき政策は、消費減税だろう。これも前述したが、景気後退の真っただ中に消費増税をしたことで、日本経済はガタガタになり、そこに不幸にもコロナ禍という悪材料が追加されてしまった。消費増税の悪影響はさまざまな経済指標から証明されているのだから、その逆を行えばいいというシンプルな発想である。

いまはSNSなどもあり、国民の声も中央に届きやすくなっている。みなさんも政府が打つべき次の政策について考えて、自分の意見をどんどん表に出していってほしい。

連載:0歳からの「お金の話」
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文=森永康平

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