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さらに驚くことに、リスクの低下は喫煙や飲酒、BMI(体格指数)といった健康に関する不確定要素から独立していた。

トルゥーデルフィッツジェラルドは「つまり、健康的な習慣をあまり実践していなかったとしても、楽観的傾向を持つことにはメリットがあるかもしれないことを示している」と述べた。

また、このリスク要因を改善することで雪玉効果も発生するかもしれない。

「楽観的傾向がこうしたあらゆる行動要因と結びついていることも分かっている。楽観的傾向が強い人は、運動をして健康的な食生活を営み、適切な量のアルコールをたしなむ可能性が高いため、それが全般的な健康面の改善に寄与している可能性がある」(トルゥーデルフィッツジェラルド)

楽観的になれる要素が見えない場合は?


多くの人は現在、不安を抱え憂鬱な気持ちでいる。今はパンデミック(世界的大流行)の状態にあるので、これも仕方ないことだ。

たとえそうだとしても、これがあなたの楽観的傾向の一般的な水準を示すわけではない、とトゥルーデルフィッツジェラルドは述べている。同論文によると、楽観的傾向とは「良いことが起きる可能性が高く、悪いことが起きる可能性は低いと考える傾向」で、これは長期的な見通しだ。

同調査では、対象者を最大5年間追跡している。兵士の楽観的思考の程度は、2009~10年の調査基準で兵士が「生活の方向性」を示す特定の文章にどう回答したかを点数化することで測定した。

「文章の例として『自分には全体として悪いことよりも良いことの方が多く起きると思う』などがある。この文章に高いスコアをつけた場合、これは楽観的と考える」(トルゥーデルフィッツジェラルド)

「研究者らは長い間、楽観的な傾向やその他の心理的健康は憂鬱さや不安がないことだけで示されると考えてきたが、実はそれ以上のものだということを示す説得力のある証拠が今では存在する。

「そのため、落ち込んでもいないし不安になってもいないからという理由で、その人が人生に前向きな見通しを持っている、楽観的だ、あるいは幸せだということを示すわけではない。これらは非常に異なる構成概念なのだ」(トルゥーデルフィッツジェラルド)

楽観的傾向は一部は遺伝する特徴でもあるが、個人的な努力を通して培うこともできる。また人口レベルでは、人生への満足度のような他の心理的健康と同様に目標を絞った社会政策や介入によって楽観的傾向を培うことができる。

トルゥーデルフィッツジェラルドは「楽観的傾向は人生を通して元々非常に安定していることが分かっているが、それも変えることができる」と述べている。

今まで常に悲観的だった人にも希望はある。

翻訳・編集=出田静

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