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研究者らは、楽観主義の水準が高いことと高血圧のリスクが低いこととの間に関連性を発見した。これは、他により広く知られたリスク要因を考慮しても同様だ。

科学誌の「Epidemiology and Psychiatric Sciences」に今年掲載された調査は、10万3486人の元々健康な若い現役米軍兵士(平均年齢は29歳)のデータを使用したものだ。同調査によると、楽観的な傾向が最も高かった集団はその傾向が最も低かった集団と比べ、高血圧を発症するリスクが22%低かったことが分かった。また、楽観的傾向が高ければ高いほど高血圧のリスクは低くなった。

人々の血圧が下がれば大きな効果がもたらされるだろう。高血圧は世界中で約11億3000万人に影響を与え、年間約900万人が死亡している。高血圧は心臓病や脳卒中、腎不全の主要因だ。

高血圧の症例のうち90~95%は原因不明だが、私たちは多くのリスク要因を理解している。

その一部は都市化や住宅など社会的要因で、残りは人種や性別、年齢を重ねていることや家族の病歴など、あらかじめ決められたものだ。それから食事(塩分を控えること)、喫煙(タバコは吸わないこと)、アルコール摂取、運動に加え、肥満や糖尿病など代謝に関わる要因も頻繁に挙げられている。

今回はこれに、楽観的傾向を加えることができる。

楽観的傾向を身に付けることを目標に


研究科学者で、同研究の共同執筆者であるクラウディア・トルゥーデルフィッツジェラルドは「慢性病は複数のリスク要因によるものだ」と述べている。

「楽観的傾向は(この場合)、その一つだ。既に定着し、変えることができない場合が多い高血圧の多くのリスク要因と比べ、楽観的傾向は修正可能だ。これは吉報だ。楽観的傾向を持つことは、予防のための興味深い目標になるかもしれない」(トルゥーデルフィッツジェラルド)

兵士たちは職業柄高血圧を発症しやすいため、楽観的傾向が強いことがこの集団内での高血圧リスクの低さと関係していたことは驚きだった、とトルゥーデルフィッツジェラルドは述べた。

この関連性は、性別や年齢、人種など社会人口学的要因を横断する形で見られた、

トルゥーデルフィッツジェラルドは「人口調査の大半は主に白人に焦点を当てたものだが、この調査では黒人や白人、ヒスパニック系、アジア系の間での関連性も見ることができ、非常に画期的だった。楽観的傾向が高血圧のリスクにもたらす影響は、全体として非常に一貫性があった」と述べた。

翻訳・編集=出田静

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