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ストレス解消のための喫煙は何も良いことをもたらしません。喫煙による血中ニコチン濃度の上昇が、「気分がスッキリした、ストレスが解消された」と脳が勘違いをするだけで、喫煙により根本的な問題は全く解決されません。

また適量な飲酒はストレスの解消に役立つこともありますが、量と頻度の調整が必要なので、ストレス解消としての習慣的な飲酒は、お勧めできるものではありません。過度な運動・趣味・買い物なども、生活に支障が出てしまうほどならば、全く逆効果になってしまいます。

考え方には「クセ」がある


考え方の「クセ」とは、個人が持つ特有の考え方のパターンのことをいいます。皆さんにそれぞれ個性があるように、考え方の「クセ」を持っています。心的刺激が加わったことにより、湧き上がる感情は、その考え方のパターンにより影響を強く受けます。

たとえば、あなたが朝の通勤中に混雑する駅で上司を見かけ、挨拶をしたのに返事がなかったことを想像してください。無視をされ、嫌な気持ちを感じるのは無理なこともありません。オフィスに向かう間に、「なぜ無視されてしまったのか? 昨日、何か気分を害することでもしてしまったのかもしれない」と思うと、ネガティブな感情が湧き上がり気分が憂鬱になってしまいます。

一方で、「混雑していた中で挨拶をしたから、気付いてくれなかったかもしれない」と思える場合には、気分は憂鬱にならないでしょう。前者のように「相手が無視したのは自分のせいだ」と考えがちなパターンの人は、ストレスを貯めやすい考え方の「クセ」を持っていると言って良いでしょう。

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自分の「考え方パターン」を知る


ものごとの「受け止め方」は、ひとそれぞれ異なります。その「受け止め方」を左右するのは、個人が持つ「物事の捉え方」や「考え方のクセ」です。

たとえば上司に同じことを言われたとしても、ポジティブに受け止める人もいれば、ネガティブに受け止める人もいます。ポジティブに受け止めた結果として「うれしい感じ」、ネガティブに受け止めた場合は「いやな感じ」が生まれます。受け止めた結果、すなわち「認知」によって、その後の気分や行動が変わってきます(図5)。

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図5 考え方のクセ、ネガティブな例

文=鈴木英孝 編集=石井節子 写真=帆足宗洋

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