人口12億人のアフリカでシェア1位の中国スマホ「Tecno」の実力

Tecno Camon 16 Premier(Photo by BEN SIN)


途上国におけるフラッグシップモデル


CPUをGeekBenchで測定したところ、シングルコアスコアが515、マルチコアスコアが1666だった。メインカメラは、シャープな画像と高速オートフォーカスにより、日中の撮影では全く問題ない。夜もナイトモードに設定すれば良い写真が撮れるが、ナイトモードなしだと露出の過剰・過少が生じる。


Photo by BEN SIN

ソフトウェアは、通常はスムースに動作するが、ブロートウェア(プリインストールされているアプリ)が多く、メニューの一部には広告が表示される。サムスンやシャオミも低価格端末では広告を表示していることを考えると、許容範囲だと言える。iPhoneも、週に1度は通知を送ってきて、アップルTVへの加入を勧めてくる。

Tecno Camon 16 Premierのポジショニングは興味深い。260ドルにしては高性能だが、中途半端な価格帯でもある。多くの消費者は安いと感じるだろうが、衝動買いする価格でもない。また、少し余裕がある人であれば、350ドルも払えばシャオミやVivoなどの大手メーカー製で、より高性能な端末を購入することができる。

しかし、誰もが追加で80〜90ドルを払える訳ではない。また、ガーナやケニアではTecnoファンが多い。これらの発展途上国において、Camon 16 Premierはフラッグシップモデル並みの品質でありながら、価格はお手頃であり、ヒットすることは間違いないだろう。

編集=上田裕資

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