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一方、購入派に追い風となっているのが、住宅ローン金利の低さだ。ゼロ金利政策の影響で、住宅ローンの基準金利については、変動金利は直近10年間、店頭表示金利/年2.475%の水準が続いている(適用金利は金融機関ごとに優遇プランがあるので、実勢では年0.5%~1.0%水準)。ちなみに足元の住宅金融支援機構の調査では、新規住宅ローン借入時の変動金利・固定金利の比率は「変動が6割、固定が4割」となっており、これは過去最高の変動金利の比率だ。

また、「税の優遇」も原因として挙げることができる。住宅購入時にローンを組めば、年末のローン残高などの1%を税額控除する住宅ローン減税の対象となり、現状のローン金利水準であれば、当初10年間は支払利息よりも税の控除が多くなることから、「ローンが高額でも、税控除も大きくなるので得」といった理解でローンを組むケースもあるようだ。上記に加えて、もう一つ、日本人の「新築好き神話」がある。

ミライ研の「住まいと資産形成」アンケート調査で「購入した住宅の新築・中古状況」について尋ねているが、住宅(戸建て・マンション)購入者のうち、約8割が「新築を購入」との回答で、新築好き神話が健在であることが実証された形だ。

こういった住宅ローンを取り巻く環境に、今回のアンケート調査結果の中から「住宅ローン借入額」「返済期間」という項目・結果を重ね合わせてみると、30歳代の住宅ローン事情の特徴は以下のようにまとめられる。

1:「結婚」や「子ども誕生」といったライフイベントに背中を押されて住宅購入に踏み切る
2:物件は新築・高額物件が多く、住宅ローン借入額は2000万円から3000万円 ⇒【図表2】
3:頭金の準備があまりないことから、ローンの返済期間は目一杯長く設定する ⇒【図表3】
4:「返済期間35年以上」が約4割を占める

ローン借入額
図表2 住宅ローンの借入額(借り入れ当初の額)<単一回答、有効回答数=2957>

ローン返済額
図表3 住宅ローンの返済期間<単一回答、有効回答数=2957>

30歳代の住宅ローン保有者は『金融リテラシー』の修得が必須科目に!


現在のローン金利は歴史的な低水準であり、また、頭金がなくともローン設定できる金融機関が多くなってきたという事情も加わって、30歳代の住宅ローン借入額が過去最高となっている。一方で、現在、極めて低位かつ安定している市場金利が、今後、上昇局面に転じてくるとどうなるだろうか。変動金利ローンでは、金利の上昇に伴って月々のローン返済額が大きくなっていくので、家計における年収の変化との相関がポイントになる。以下のようなパターンで考えてみる。

● パターンA:ローン金利の上昇 < 家計年収の上昇
● パターンB:ローン金利の上昇 > 家計年収の上昇

パターンAのようにローン金利の上昇と家計年収の上昇がうまくシンクロすれば、家計への負担感はあまり大きくならず、年収の上昇幅によっては「住宅ローンの繰上返済」を行うことで、住宅ローン負債額を減らすことも考えられる。一方、パターンB、もしくは「年収は上がらず、ローン返済は上昇」となってくると、家計の逼迫を招きかねない。

PR TIMESより

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