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Photo by Saul Martinez/Getty Images

米宇宙企業スペースXを率いるイーロン・マスクは、同社の衛星インターネット事業「スターリンク」について、数年後、収益成長が「軌道に乗り、見通しの立つ」ものなった段階で新規株式公開(IPO)する考えを示唆した。スターリンクは小型衛星群によって宇宙から世界中にブロードバンド通信を提供することをめざしている。

マスクは9月29日、ツイッターでこの腹案を明かした。IPOの時期を収益が安定化してからにするのは「市場はキャッシュフローが安定しないのが好きじゃないから」と冗談半分に説明した。上場時には小口投資家を最優先にするとも請け合った。

マスクは昨年、スターリンクについて、スペースXの重要な収益源になることを確信していると語っていた。スペースXのグウィン・ショットウェル社長も今年2月、スターリンクをスピンアウトして上場する案を投資家に話していた。

スターリンクは現在、ワシントン州の山火事被災地で住民や緊急対応要員にインターネットアクセスを提供し、当局による被災地対応を支援している。

スペースXはスターリンクの将来を楽観している。CNBCは同社の話として、スターリンクの衛星ブロードバンドサービスにはすでに顧客候補から「並外れた需要」があり、米国の個人だけで70万人近くが関心を示していると報じている。

一方で、数千〜数万基を打ち上げる計画というスターリンクの巨大な衛星群計画は、昨年に初回の打ち上げをして以来、物議も醸している。夜空の邪魔になるという不満の声が上がっているほか、欧州宇宙機関はスターリンクの衛星との衝突を避けるため、観測衛星の軌道変更を余儀なくされたと明らかにしている。

ともあれ、宇宙開発レースはまだ始まったばかりであり、参加している富豪もマスクだけではない。ジェフ・ベゾス率いるアマゾンの衛星インターネット事業「プロジェクト・カイパー」も今夏、米連邦通信委員会(FCC)の認可を取得した。ベゾスが設立したブルーオリジンも宇宙レースに参加している一社で、現在は再利用可能なロケットを開発中だ。

編集=江戸伸禎

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