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不透明性は、私たちが先入観や経験に基づき、誤った対応を取ることにつながる。時間の経過が、決断の重要性に対する関心を失わせることも考えられる。こうした傾向に対抗するためにできることとしては、次のようなことが挙げられる。

まず、当局は特定の状況における感染リスクを評価するための研究資金を提供し、企業は研究機関と提携して、技術を提供したり、従業員に研究への協力を促したりすることだ。

また、企業は新型コロナウイルスに関する情報を従業員や関係者と共有するためのコミュニケーション戦略を維持することだ。情報、そして誤った情報の量の多さを考えれば、コミュニケーションの重要性はさらに高まっている。

企業は行動科学の原則を用いること(従業員や関係者にとって最も重要と思われる情報を選択して伝えること)で、関心が薄れるのを食い止めることができる。帰属バイアス(出来事の原因について、先入観や経験によって誤った判断をする場合)があることを認め、それに対応するためにコミュニケーションを活用すれば、新型コロナウイルス対策に異なる意見を持つ人たち同士の相互理解を促すことができる。

もちろん、対策をしないことや、安全ではない行動を取ることは、私たちの行動の傾向だけが理由ではない。認知バイアスの問題に対応することが、協調的な公衆衛生サーベイランスやワクチン開発、その他の対策の必要性を除外するわけではない。

とはいえ、どのような対策を講じるにしても、必要なのは人間の行動だ。最終的にパンデミックを克服する上で鍵を握るのは、人間の行動ということになる。私たちは、関心が失われていくことに対応しなければならない。

編集=木内涼子

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