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ニコラの電動トラック「Tre」(写真=NIKOLA)

水素燃料電池トラックの開発を手掛ける「ニコラ・モーター」は、ゼロエミッションの大型トラックを、予定通り2021年後半に発売する方針を明らかにした。同社経営陣によると、1年以上は事業を継続できるだけの資金を保有しているという。同社創業者のトレバー・ミルトンが投資家に虚偽の説明をしていた疑惑が浮上して以降、同社の株価は急落していた。

「前回の資金調達で、我々は強固な財務基盤を築いた。来年末以降まで必要な資金を確保できている」とマーク・ラッセルCEOは述べた。資金使途として、アリゾナ州クーリッジでの工場建設や大規模水素ステーションの建設、2021年までに予定している電動トラック「Tre」の製造などを予定しているという。

ニコラが本格的に収益を生み出すのは、2022年以降になる予定だ。同社は、第2四半期末時点で6億9900万ドルのキャッシュを保有している。また、SEC(証券取引委員会)に提出した四半期報告書によると、総資産は9億2500万ドル(約972億円)となっている。

6月に上場を果たした際のSECへの申請書には、2021年後半から2022年前半までに7億ドルを調達する計画が記されている。ラッセルによると、この計画についても変更はないという。

アナリストのネイト・アンダーソンが運営する金融調査会社「Hindenburg Research」は、ミルトンとニコラが投資家に虚偽の説明を行ったとするレポートを公表し、ニコラの先行きに暗雲が立ち込めている。Hindenburgは、ミルトンとニコラが開発中だとしていた革新的なバッテリーシステムは存在せず、他社から仕入れた技術や部品を自社で開発したと主張していたと述べた。

このレポートが公表されると、ニコラの株価は暴落し、空売りを仕掛けていたアンダーソンは莫大な利益を得たとされる。ニコラの株価は、GMとの提携交渉を発表した9月8日に50.05ドルを付けたが、9月29日には17.88ドルまで下落した。

編集=上田裕資

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