サイドミラーはもう古い? クールで可愛いホンダ初のEVの走りは意外に良い


実際、運転してみると、身長189cmの僕でも、ヘッドルームやレッグルームは十分だったし、スポーク2本のステアリングにはテレスコとチルト機能が付いているので、自分に合った完璧のドライビングポジションが取れる。一応4人乗りだけど、後部席ははっきり言って狭い。子供を乗せるなら大丈夫だけど、175cm以上の人には、数十分以上の走行だと圧迫感を感じるだろう。トランクスペースは171リッター分で、ライバルのルノー・ゾーイより狭い。

モーターやバッテリーパックなどはクルマの低い位置に配置してあるので、コーナーに入った時にボディーがほとんどロールせず安定性を保つ。ステアリングも手応えがあって、軽めではあるけど、路面からのフィードバックには文句なし。

やはり、電気自動車だからこそ、強烈な回生ブレーキ機能が付いている。そのスイッチを入れアクセルから足を離すと、回生ブレーキでもって、自動的に減速してくれるだけでなく、その減速エネルギーをバッテリーに送って充電してくれる。ステアリングホイール隣りのパドルをクリックすると、回生ブレーキの強さを調整できるし、この制動システムがあまりにも効くので、ワンペダルで運転できる。またスポーツモードに入れると、アクセルのレスポンスがより速くなるので、運転していて十分楽しいクルマと言える。

楽しいと言えば、泳ぐ魚に餌をやれる水槽(アクアリウム)などのオプションもあって、フロントシート前のディスプレーで思う存分遊べる。これは、急速充電器でチャージする時間が最低で30分もかかるので、その時間をなるべく楽しく過ごせるように用意されたようだ。でもそれ以上に、桜や紅葉、竹林など四季を感じる画像があり、例えば誰かを車内に招いた時に「Happy Birthday!」などと表示できるのも楽しい。

ホンダeのディスプレイ

ホンダeはオモチャみたいに可愛いし、加速感もあって良く走る。それよりも印象的なのは、乗った時の未来的なフィーリングだ。お洒落なリビングのような室内に、ハイテクな5ディスプレーの特徴は少し慣れが必要だけど、セカンドカーとして買う人から見るとホンダeは楽しい。ただ、リアルワールドでの200kmの航続距離、狭いインテリア、そして高めの451万円からという価格が、どれだけネックになるか。

ぜひ一度見てみてはどうだろう。

文=ピーター ライオン

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