増える燃え尽き症候群 「自己批判をやめる」ことで予防を

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最近、特に後ろ向きになっていて、子どもや同僚に八つ当たりしている自分に気づいたことはあるだろうか? パフォーマンスを維持するのが難しくなっていたり、8時間きちんと睡眠を取ったのに疲れ切っているように感じたりしているかもしれない。

これらは全て、何かがうまく行っていないことを示す警告だ。あなたは「燃え尽き症候群」に近づいている。

世界保健機関(WHO)は、燃え尽き症候群を、慢性的な職場でのストレスがうまく管理されなかったことにより起きる症候群と定義している。その特徴は次の3つだ。

・エネルギーの枯渇や疲れ切った感覚
・仕事に心理的に距離を感じるようになること、あるいは仕事に関する後ろ向きな感情や懐疑的な感情を持つこと
・仕事でのパフォーマンスの低下

燃え尽き症候群の主な原因は作業量だと考える人が大半だが、必ずしもそうとは限らない。情熱を感じることであれば長時間働いても全く圧倒されたように感じないし、逆に、仕事に関係したストレスは給料をもらう場合にだけ生じるものではない。ボランティアでも、燃え尽き症候群を経験することはあるのだ。

大半の場合、燃え尽き症候群は仕事と精神的なつながりを感じられないために生じる。その症状には、職場で集中できないことや過小評価されているという感覚、意義があることに取り組めていないという感覚、職場でのコミュニケーションが破綻し、同僚や上司と腹を割って話せず、全てを押し殺さなければならないと感じることなどがある。

さらに私たちは、数カ月前から新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に直面している。物事はますます複雑化し、状況は悪化するばかりだ。
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翻訳・編集=出田静

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